ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

『イキガミ』★★★☆

 「国家繁栄維持法」により、“逝紙”を渡され24時間後の死を宣告されるなんてホントに不気味な設定。国民が生きることの意味を見失ってしまったからって・・どうせ来るなら金城天使(死神の精度)のほうがいい(笑) 映画は漫画が原作というのでデスノートのようなのを想像していたらそうじゃなくって、ええ、まんまと泣かされました・・。
そして  トリュフォーの「華氏451」(原作はレイ・ブラッドベリの小説で、どれだけSFが好きそうな人に勧めたかわかならいほど好きな映画。この本も好き)を思い出した私。国民が管理されている(華氏451は国民を番号で管理)とか、街中にある監視カメラとか、たびたびモノレールが駅に入るシーンとか(監督はトリュフォーの撮った近未来都市が好きなのかも?)とにかく「イキガミ」の中の生気をなくした社会は、この映画と同じトーンの薄ら寒い怖さがありました。
瀧本智行監督。『初のテレビ出演を翌日に控えているギタリストの田辺翼は、ボーカルと反りが合わず、悩んでいた。元々、親友の秀和とコンビを組み、路上で歌っていたが、翼ひとりだけがスカウトされ、事務所に決められたボーカリストとデュオを組まされたのだった。そこに、厚生保健省の藤本という男が現れ、「イキガミ」を渡される。「イキガミ」とは、18歳から24歳までの若者に国から発行され、受け取った者は24時間後に死亡することになる…。』(goo映画より)
小学校に入学時にすでに「ナノカプセル」が注射されているわけだけど、この映画の3つのエピソードに出てくる“逝紙”を受け取った3人とも、定職についていないのが気になる。ナノカプセルは、「そのとき」がきたら破裂して死に至るんだけど・・たまたま?「常に全身全霊で生きていれば、人生は違ったはず」と言われても、20歳で気づくこともあるわよね。今とても健康でも、いつ病気になるかわからないし事故やなにかにあうかもしれない、全く未来は予測できないんだから今を大事に精一杯生きましょ〜ね、ということね。
松田翔太が演じる藤本って原作を読んでいないから勝手なイメージで機械的で冷酷なのかと思っていたら・・「国家繁栄維持法」とそれを仕事にしている自分に葛藤している青年だった。「立ちこめる怒りみたいものが自然にあふれ出ていた」表情。それは私たちの目線と同じだった。藤本が睨む監視カメラの映像も暗く心に残りました。翔太くんの今後の活躍が期待できます(笑)
 PhilHarmoUniQueの「みちしるべ」、ひとつめのエピソードでイキガミを渡された田辺翼も歌いますが、いい歌ですね。それと山田孝之はやっぱりいいわ〜。
「人生最後の24時間。あなたは誰のために生きますか?」誰かのためより自分のためのことばかり考えているうちにタイムアウトになっちゃいそうだ。ぜったい足りない!今まで出会った大切な人たち皆に、ありがとう楽しかったって手紙を書くかな。

 明日はフクアリです。帰りにここに行く予定。キャラクターはやっぱり犬なのね。http://www.ario-soga.jp/index.html