ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

人間賛歌『空気人形』★★★★☆ 

  『是枝監督が詩のように綴った人間賛歌のような作品』by ARATA
   初日舞台挨拶に行ってきました。すばらしい作品でした。綺麗でした。音楽もよく、カメラワークも素敵。以下、少しネタばれあり。
 陶器のようになめらかで美しく透明感のあるペ・ドゥナが空っぽの人形にぴったりハマります。体のなかはカゲロウのように空っぽなのに、心を持ってしまったので、恋をして、嘘をつくようになり、どんどん切なく苦しくなります。心なんてもたなければよかったのに? それでも好きなひと・純一と一緒にいるときの空気人形は幸せそうでした。ARATA・・じゃない純一が人形の破れてしまった場所にセロファンテープを貼り空気を入れて膨らませるシーンにドキドキ。翌朝、いつも自分が自分に空気を入れるために使っているポンプ式の空気入れを捨てる気持ち、わかります。
この映画、なんといっても空気人形の“のぞみ”(ペ・ドゥナ)が可愛い!!生まれたての赤ちゃんのようです!!自分と同じ人形だと思っているOLにファンデーションをあげたり、デートのとき、自分の透けている影を見られないように純一から離れたり・・あっ公開初日なので、これ以上書かないほうがいいですね。
人間はみなどこか孤独です。映画に出てくるひとたちは、誰もがひとりぼっちです。心が100%満たされることなんてきっとないから。にかく深い映画でした。人形の目を通して見た東京は、空っぽでとても切ないものでした。
   最後はーーーー予想もしないことが起きました。そうそう・・生々しくなりがちの全裸ですが、彼女のそれは嫌らしさの微塵もないものでした。「見ないで」と言う、あの萎むときの姿のほうがリアル。ホントに純粋すぎて(人形としての役割から逃げない)よけいに哀しいです。ペ・ドゥナ以外にこの役を清楚に演じられる女優さんは思い当たりません。女優さんといえばOL役の余貴美子さん、厚化粧すぎて最後まで誰かわかりませんでした。流石!!
『古びたアパートで持ち主の秀雄と暮らす空気人形は、ある朝、本来は持ってはいけない「心」を持ってしまう。彼女は秀雄が仕事に出かけるといそいそと身支度を整え、一人で街へと歩き出す。メイド服を着て、おぼつかない足取りで街に出た彼女は、いろいろな人に出会っていく。ある日、レンタルビデオ店で働く純一と知り合い、そこでアルバイトをすることになる。ひそかに純一に思いを寄せる彼女だったが……。』(goo映画より)
      
それで・・・舞台挨拶は、 
ARATAさんステキでした!!!!カンヌで上映中に寝ちゃったんだって。板尾さんは、ほぼ寝ていたみたい(笑)是枝監督は「複雑な気持ちです」と苦笑していました。映画に入り込んでしまい涙を流したペ・ドゥナに、ARATAがポケットからそっとハンカチを出して差し出してくれたんですって。紳士だわ・・・(私が好きなセロファンテープのシーンを撮ったとき、スカートの裾をそっと直してくれたとも聞きましたしね) 役の純一は、いちばん人間ぽくなくて心が空っぽだけどね。最後はよかったな・・。
もうすぐ誕生日(10/11)のペ・ドゥナはお祝いされて「ワカクナイヨ」とぼそっと言ったのですが、30歳なんて嘘みたい!!20歳くらいかと思っていました。
  ランチは139へ。    美味しかった〜〜〜〜!この店のパンも美味しいんですよ!!  明日のために買いました。
 こうして書いている今も余韻があります。ランチ食べてもう1本映画(ホノカアボーイ)観たのに・・ しばらくしたら、もう1回観たいな。原作買いました。