ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

【美×劇】─滅びゆくものに託した美意識─穸『イロアセル』★★★ 

  
作:倉持 裕、演出:鵜山 仁『とある小さな町。その町の住民の声や文字には色があり、全員それぞれ異なる色を持っている。そのせいで、いかなる手段で発言しようと、固有の色によって個人が特定できてしまう。そのため、彼らは常に慎重に発言し、ウソをつかない。ある日その町の広場(→丘の上)に檻が建設され、その中に、いかにも善人そうな一人の男が収監される。この男との会話(→丘での)は無色透明になる。やがて住民たちは男のもとを訪れ、あれこれ打ち明け話をする。人々の話は重複することも多く、その都度同じ意見を言うのは非合理なので、やがて男は新聞(のようなビラ* ←囚人は「手紙」だと言った)を作るようになる。新聞は影響力を持ち、男は権力を握る…。』
設定は全く違いますが、あらゆる思考が思念波となって周囲に伝播してしまう『サトラレ』を思い出しました。あと・・(鳥かごのような)檻が丘の上にあるということで・・なんとなく『オーデュボンの祈り』も。
ファンタジーとして凄く面白い話なのに、あまり面白くなかった (-_-) 真面目すぎな演出って感じ。場面転換の暗転中もガサガサしていて美しくなかったなぁ。これ、倉持さんの演出で観たいなぁ。または、倉持さんと同年代の方で(長塚さんとか)。
藤井ちゃんは、最初は善良そうで(犯罪者ですが)・・どんどん狂気化していく役にぴったりでした(後半は、ずる賢そうな “ほりえもん” みたいなイメージかな・・)。他のキャストもいいんだけれど・・なんか自分にフィットしなかった。
個々は面白いんですよ。ナラ、ネグロ、アズリ、バイツなど登場人物の名前はステキだし、「カンチェラ」という架空のスポーツも面白かった。声に色がつくとか・・ その色は個性ではなく遺伝。
   ←声が発せられると、この天井パネル(和紙)に色がもわもわ出てきます。色付きの台詞なんて生まれて初めて見ました!!カーテンコールでのトークで聞いたのですが、俳優さんたちの声の強弱で、映し出される色たち(大きさや濃さ)が違うとのことです。感情とリンクしているのは観ていてわかったけれど、毎回同じ映像じゃないとは・・w(゜o゜)w
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出演:藤井隆 木下浩之 小嶋尚樹 松角洋平 花王おさむ ベンガル 島田歌穂 加藤貴子 高尾祥子 剣幸 
脚本:倉持裕 演出:鵜山仁 美術:乗峰雅寛 照明:服部基 映像:鈴木大介 音響:栗原亜衣 衣裳:黒須はな子 ヘアメイク:佐藤裕子 演出助手:斎藤栄作 舞台監督:北条孝