ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

モダンスイマーズ『ロマンサー 〜 夜明峠編 〜』★★★★★ 

 ちょっと食べて  シアタートラムでモダンスイマーズ。
Bは最前列だったのね(笑)雪かぶりました!
蓬莱竜太さんが以前、外に書く脚本は “モダンスイマーズの蓬莱” を期待されるから、その期待に応えるようなものを書き、劇団では冒険をするとおっしゃっていました。『凡骨タウン』でファンになった私は、こういう骨太な作品(外部ではなくモダンでの)を期待して待っていました!そのときに「次回は原点に戻って男の熱い芝居を」ともおっしゃっていたのでワクワクしていたわけですが・・・男だけじゃない女も含め人間のことを描いた作品でした。アイヌのことも出てきましたから。たった2時間の中で登場人物全てがそれぞれの愛、それぞれの事情を抱え生きていました。
1945年に北海道で起きた三毛別(さんげべつ)羆事件がベースになっているそうです。壮絶な事件だったのですね・・。フライヤーの雰囲気と違い、まさかの時代物だったけれど(夜明峠編とありましたが、石田えりさんドレス姿だったので 笑)、ピュアな子供のままのコロク(古山賢太郎)の台詞が何度も胸に刺さりました。
  「誰もが信じたい嘘を信じている」
生きる場所が違う人間たちは衝突し合い、共存するためにルールを作っていく。そのルールは人間の事情が作ったもの。自然のものに勝手に名前をつけるのも人間たちだから。(熊は、ぼくは熊ともうします、熊ちゃんと呼んでくださいとか言わないもんね〜)
席についたとき、山深さを水墨画で表した美術に圧倒され緊張しました。照明によって表情を変える山、山間を流れる水の音など、とても美しかったです。そして雪・・里の人間が山を下りる時を知らせる雪。
そして4人の女性がとても哀しく美しかったです。峠で暮らす家族の母(石田えり)の圧倒的な美しさに息をのみ、ラストシーンでコロクを呼ぶツグミ佐藤めぐみ)の声を聞いたら涙が溢れてしまいました。
パンフレットの表紙に桜の絵が。コロクに桜を見せてあげたい・・←あ、物語にいっさい出てきませんよ。