緑萌える季節〜。
申し込もうかなと思ったら、先行は完売になっていました。
今日はこれ!日差しが夏ですね。
窓から見える景色が空と雲だったのが、宇宙になっていくとき(ノアの方舟?に乗り)、2001年宇宙の旅の音楽が流れちゃうんじゃないかと思って、こっそり笑ったMagnoliaridaです。
『『現在地』は変化をめぐる架空の物語です。SFみたいな。』http://www.kaat.jp/pf/genzaichi.html
「え?演劇ってフィクションだよね?」と思ったけれど・・・3.11後のストレートなフィクション(この日本語変ですか?)で描かれた「現在地」。とある村に住む7人の女性のそれぞれの「現在地」。面白かったです。登場人物に共感できなかった『三月の5日間』よりずっと。
前半の台詞はノンフィクションのようにも思えました。でも、あの淡々としたしゃべり方のせいか、それはさりげない感じでSFみたいになっていくので、「メッセージを押しつけていない」と思ったのですが、そう思ったことが岡田さんにとってよかったかどうかはわかりません。私だけかもしれないし。それに、この『現在地』の脚本自体がメッセージになっているように思うけれどね。これ、本で読みたいなぁ。
不吉な噂・・「青く光る雲」に悪いことが起こる兆しだという噂を信じるもの、信じないもの。悪いことが起きるかもしれないことを避けたい気持ちのひとたちがいる。「ここが滅びる」という噂。「噂」に対する選択を迫られる。想像できないことは信じられないという気持ちもわかる。同じ場所、同じときにそこにいてもバラバラになっている人々。「あなたはどうなの?」って自分に問われているようでした。
人々が過去起こしてきた「笑ってすませられない大きな過ち」のことを語るシーンで昨日の井上ひさしセンセの『闇に咲く花』を思い出したけれど、『現在地』はあまりにも淡々とそのコトバたちは過ぎていきました。
滅びてしまった村に降り続く雨が止んだとき、湖に水位が戻り、村も生活も全てが元通りになった。・・元通りとは思えない終わりでした。これがSFだとしたら、別の世界だから。
ラスト、湖の底を青く光らせらた照明がキレイでした。照「サンガツ」の音楽もよかったです。あの映像はかなりB級だと思いましたが・・わざとでしょうか?あの宇宙・・円盤飛んできそうでした。マーズアタックみたいな(笑)こっそり可笑しい「現在地」。私・・あの映像の意味がわからないとアンケートに書いてしまった。
あと、登場人物の名前が覚えにくかったです。サナとかハナとか・・なんとなくみなさま背格好も似ているし。
「今までのチェルフィッチュとは違う」とありましたが、『ゾウガメのソニックライフ』と『三月の5日間』(と『家電のように〜』)しか観ていないので・・大きな違いはわからず。あるとしたら、今までと違うズレかな・・。見た目をレイヤーにしたそれではなく、会話というか、心? 価値観のズレ。目に見えないのでどんどん広がっていくズレ。
そんななか、青柳いづみちゃんだけは、やっぱりチェルフィッチュだった。最初はいつもとちょっと違うかなと思ったけれど、だんだんいつものあの喋り方に。色々変えてもあのコがいるとやっぱりチェルフィッチュっぽく思う。そしてそれがフィクションっぽい。耳に心地良くない声だけど、残る。語尾の「〜だわ」もあそこまてわ連発されると美しくなくて、残る。もはや、ノイズ。そこだけ残る。
個人的には佐々木幸子さんの声が好き。いちばんスッとキレイに耳に入ってきて、台詞が届きました。
ロビーで岡田利規さんをお見かけしたのですが、お写真よりずっと素敵な人でした。