ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

JACROW #17『カルデッド』★★★ 

 OFF OFFシアターにて。自殺をテーマにした計4本の短編集。
   「自殺の音色。死重奏」 http://jacrow.jugem.jp/?eid=636
積木のようなシンプルな美術がいいなーー。喪服のように黒い服の方々が暗転のときに素早く組み立てセットチェンジ。
脚本・演出:中村暢明
2、3、4話はミステリー仕立てになっていて面白かったけれど、謎解きのヒントが最後まで隠されていたわけではなかった(というか、わかりやすかった)のは意図かな?先が読めちゃうので、もっとミステリーっぽいほうが個人的には好きだなぁ。
第1話『甘えない蟻 another ver.』、自殺した父親のことを全員が誰かのせいにしていた。誰もが誰かのせいにするのかな・・。父親がひとに甘えられない性格だったって家族だったらわかっていたんじゃないかと思うと寂しい。なんかね・・大切なひとが亡くなったというのに悼む気持ちとか感じられなかった。
第2話『スーサイドキャット』、自殺した少女の父親(廿浦裕介)がとても冷めた感じだったのがなんだか・・。途中で少女をいじめていたかもしれない「ハルミ」の正体がわかる。←これもわかるのが早いなーと思った。
時間堂の菅野貴夫さんがとてもよかったなーー。でも、第3話『リグラー2013』のとき、私が座った手前側2列目からは鈴木(菅野貴夫)の表情がよく見えて、1年目社員の川崎(小平伸一郎)との目配せなどが謎解きの材料になったけれど、反対側の席では見えなかったんだろうなと思う(逆もあるけれど)。この作品に出て来る本田(谷仲恵輔)が目に見えない書類を持って会議テーブルに座った最初の場面の謎はそういうことだったんだ・・と、この作品がいちばん面白かったです。
第4話『鳥なき里に飛べ』、少年社中ではない廿浦裕介さんが新鮮だった。そしてよかった。自殺しようとしていた男が持っていた紙袋には何が入っていたんだろう・・。お財布やシャツは置いていくのに・・ とそういうことが気になってしかたなかった(笑)

短編オムニバスだけれど、私は「死」「自殺」というテーマじゃない何か(「人」とか「同じ場所」とか)全部繋がっているのが好きだなぁ。『ナイト・オン・ザ・プラネット』みたいにね。 JACROWは短篇じゃないほうがいいな。
そう思うと『まとめ*図書館的人生(上)』はすごかった。
 
短大卒業後すぐに入った会社(損害保険の会社)の同期が自殺した。デザインプロダクション時代、出入りしていた印刷会社の社長が樹海で亡くなったのはバブルがはじけたあと。話を聞いてあげるひとがいなかったんだろうか・・と久しぶりに思い出しました。