ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

森崎事務所(M&O PLAYS)『悪霊 −下女の恋−』再再演★★★★★ 


悲劇で、コテコテのコメディで、ホラーで、サスペンスで、どろどろの愛憎劇で、そして歌もあった。ダンスもあった。なんか遊園地のアトラクションに待ち時間なしで次々乗せられているみたいだった(スクリュー系!)。すごく面白かった。4人とも最高だな。そしてプロジェクトマッピングがすごく効いていた。その映像はKERAさんの『黴菌』や『祈りと怪物』のときの上田大樹さんだった。
作・演出:松尾スズキ『タケヒコ(三宅弘城)とハチマン(賀来賢人)はお笑い芸人。売れない時代が長く続いたが、ついにふたりのレギュラー番組が決定する。その収録前日。タケヒコが母・キメ(広岡)とふたり暮らしをしているウネハラ家に、ハチマンとタケヒコの婚約者であるナミエ(平岩紙)がやって来る。ナミエの出現により微妙なズレが生じ始めた母と子、そして友人同士。やがて不幸な事故が、ウネハラ家を襲い……』http://mo-plays.com/akuryou/
16年前の初演からウネハラキメ(母)&オシダホキ(恋する下女)は広岡由里子さんというのがすごい。ほんと、すごかった。ああなりたい(鎌塚氏のときの堂田伯爵夫人もだけど、役を演じる広岡さんになってみたい。「どぅわさぁ」とか言いたい。笑)。タケヒコ@三宅さんがとてもとても切なくて、ナミエ@平岩さん(ファブリーズの!)はしたたか。ハチマン@賀来賢人くんははじめて観たけれど、タケヒコの相方であり異母兄弟の漢字も読めない愛すべきキャラ・ハチマンはとてもよかった。Wikipediaで見たら、舞台は5作目品目。RENTのマークをやったってことは歌えるんだ・・。(賀来千香子さんが叔母!)関西芸人を演じていたけれど、東京都生まれ(関西弁の発音がいいとか悪いとかは私にはわかなないけれど)。汚れた役もいける、期待以上でした。
あー、ほんとに人間って俯瞰で見ると喜劇なんだねって思った。音楽の使い方もすごく面白かった!!!!
 カーテンコールで松尾スズキさんが著書3冊持って照れくさそうに登場。まんまと帰りに一冊購入。サイン入りでした。
F列はやっぱりよかった。
 三宅さん演じるタケヒコの、初演タケヒコ@池田成志さんと再演タケヒコ@宮藤官九郎さんのコメントも。
 
毎日新聞の劇評(木村光則さん) http://mainichi.jp/enta/news/20130902dde012200072000c.html
『5人の不確かな情愛と憎しみをぶつかり合わせ、人間の本質をあぶり出した。』そう4人だけど登場人物は確実に5人だった。
『終盤、すべてが露呈してどうにもならなくなった状況で、タケヒコがハチマンに放つ一言と続くラストシーン。人間のどうしようもなさをまるごと受け止める松尾のまなざしはやさしくて力強い。』