ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

イキウメ『片鱗』3回目★★★★★ 


 1週間ぶりのイキウメ、青山円形劇場へ。 
 Eブロック最前列。安斎父娘が越してきたと同時に涌いて来た?男(手塚とおるさん)が最初にペットボトルのお水を落とす板(←なんて呼べばいいんだろう。舞台は十字路をはさんでけっこう高さのある4枚の黒い板が4軒の家や部屋*になっている街角)の前の席です。
その席から見える水(日比野が調べたら重水だったらしい)が透明に澄んでいて、とても美しかったです。手前の板に広がる水に映り込む奥の板にいるひとの顔、狂ってしまった佐久間さんの顔に反射して照らし出された揺れる水の光、大きく空を舞う水飛沫。手塚さんが這って水を飲んだときはびっくりしたけれど・・。
4軒の家の場所も決まっているわけではなく、住人たちも家も交錯していきます(*)。その人が行き交う演出が好き。家や部屋、人が動く、生活している時間経過の見せ方が素晴らしいよ。街も人もそこに生きていました。・・途中までは。
1週間ぶりの日比野清武(浜ちゃん)が、すこぉし柔らかくなっていた気がしました。なのでラストで少しいい人の顔を見せる日比野と同じ日比野だと思えました。あ、愛想笑いを作ってみせる場面がなくなっていました。(ええ、あのゲームのCMみたいな笑顔です) 
席によって見え方が違うせいか、佐久間一郎(盛さん)が可愛らしくて弱くて切なかった。お顔がずいぶん痩せた気がしました。精神的にいちばん大変な役だと思うからそう感じただけかもしれませんが。
ラスト、忍(清水葉月ちゃん)とあの男の叫びが神聖なものに見えました。前回は和夫(人衛くん)のこれから、生まれた子の12年後が心配だったけれど、今日はあの可愛い赤ちゃんは心配ないんじゃないかと思えました。
なんかね、この町ではない他の何処かで起こるかもしれないけれど、ここじゃない気がしました。多分、「人の住処につきものの、ありふれた」ことだから。だからこの片鱗はとても大きなものの片鱗かな。

それにしても・・手塚さん、やっぱりすごかった。あの不審者、うろうろするし、突然手をたたくし、椅子から滑り落ちる。なのに私たちと一緒に舞台を観て笑っているんだもの。そして板に上がるときの足の持っていき方、そお足さばきの、美しいこと!
 
あと・・・・浜ちゃんの半袖から出た腕が、たくましくてドキドキしちゃいました。←最後の日比野さんです。