新国立劇場へ。
行ける月はなるべく参加しようと思っているマンスリープロジェクト。5月はシェイクスピア。中劇場でやっている『テンペスト』の翻訳をされた松岡和子先生と演出をされている白井 晃さんのトークセッションです。聞き手は新国立劇場演劇制作の三崎 力さん。
『シェイクスピアほど、時代と場所を超えて上演される作家はいないでしょう。その秘密は作品のもつ普遍性にあるはずです。果たしてその普遍性が、どう今日的なのか、シェイクスピアを知り尽くした二人がたっぷりと語りあいます。』
おふたりのお話を聞いて、13日に観たロンサム・ウエストの兄弟の背景が理解できなかったこと、自分がシェイクスピアを好きな理由がわかった気がしました。
シェイクスピアの戯曲はプロットがおもしろいから400年残っているのではない。シェイクスピアのプロットは、はっきり言ってパクリ(笑)観客全体の共通の認識・土台。背景とか人物の説明がいらない。プロットではなく、言葉と人物像。それが原型。アニミズムの感覚。武士道を重んじる日本人だから馴染みがあるのね。アイルランド独特のその場所の空気感は肌でわからないもの。その閉塞感は感じるから面白いんだけれどね。
『ロミオとジュリエット』を例に・・恋愛の「原型」燃え上がるには禁忌がはいる。全ての作品にそういう原型があるのが強み。シェイクスピアは『ロミオとジュリエット』のネタにした作品から4日間の物語に凝縮して、年齢を下げて、いらないものをなくして悲恋の物語にして400年も愛される作品にしたのね。『ベニスの商人』にしても、ネタ本と比べるとあまりにも同じで面白いそうです。
NHKラジオで『ハムレット』やったなんて!岡本健一くんがハムレット、立石涼子さんがガートルード、櫻井省喜さんが何役も出演って!!聞きたかった!内面が劇化された作品は他にないんじゃないかって。
「この世は舞台、ひとはみな役者。」←シェイクスピアの名台詞。全ての作品に共通している。
『テンペスト』を観に行く時間がとれないよぉ・・もう一回行く予定の『ロンサム〜』と誰か交換してくれないかしら。松岡先生が読み合わせで号泣、ひとりスタンディングオベーションしたという『テンペスト』観たいなーーーー。
クリストファー・マーロウが暗殺されなかったら・・って私も考えます。
←懐かしい!成河くんにハマった『夏の夜の夢』←シェイクスピアを避けていた松岡先生がはじめてシェイクスピアの翻訳をしたのがこの作品です。