前売り買ってあるので危険。あると安心してしまって、いけなくなること多いから気をつけないと〜。
朝日夕刊に『トム・アット・ザ・ファーム』の評(秦早穂子さん)。
『1989年生まれ、カナダの異端児グザヴィエ・ドラン。第1作の「マイ・マザー」以来、まぶしい才能は人々の熱い視線を集めてきた。この4作目は同郷のミシェル・マルク・ブシャールの芝居を土台に、製作・監督・脚本・主演・編集・衣装を自ら担当。昨年、ベネチア映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。』
『閉ざされた社会で暮らす人々の隠された真実が、次第に浮上する。映画は心理分析に陥るのを拒否し、追い詰められたトムを外へと解き放つ。広い田舎道を車で疾走する導入部から、兄とのとうもろこし畑の闘い、脱出を決心するラストまで編集は切れ味がいい。ガブリエル・ヤレドの音楽に乗って、その時、主題は俄然、自らを偽る同性愛者の痛み、彼らへの憎悪を超え、今の世界に満ちる不寛容と偽善への怒りとなって、爆発する。』『静かな演技のリズ・ロワ。対するナルシスト・ドラン、自制しつつ、艶なる魅力を発揮する。』