芸劇シアターイーストへ。 3日連続前川さんだわ。E列。談春さんファンの方がけっこういらっしゃる客層。
前半:リーディング 前川さん、談春さんの順。
【朗読作品】前川知大「地下室の手記」/原作:ドストエフスキー 脚色 前川知大
すごく緊張した感じで登場した前川さん。その緊張のまま蜷川さんの現場で本読みした話(60人とか70人とかの前で本読みする拷問のような2時間半)から、「地下室の手記」のあらすじ、現代に置き換えたこと、ニコニコ動画の話、ト書きは読まないことなど話して「では、」「え〜と」からリーディングに入ったのですが、とてもさりげなくて、「え〜と」が主人公の言葉なのか前川さんの言葉なのか・・。駆け込み乗車のくだり、「地下室の手記」冒頭部分がまるで前川さんの話の続きのようで、いつしかすう〜っと本編に入っていきました。駆け込み乗車するひとに向かって男が愚痴を言うころから少しずつ緊張が取れていった感じ。男がパソコンの前に座り画面に語りかけるおもしろさが伝わってきた。男は、自分がなぜ地下室に住み着いたのかこれから語るという・・その先が聞きたいところで終了。
【朗読作品】立川談春「談春 古往今来」より
エッセイなんだけれど、まるで落語を聞いているよう!さすが喋りのプロ、キレキレです。後輩に聞かせたかったと。
飲み屋さんで噺家だという若い男と一緒に飲んだ男の話。ジェネレーションギャップのおもしろさ。その場の景色が見えるようでした。カシスウーロン、美味しいのかな?
結局、前川さんの「地下室の手記」とご自分が読まれたのと2作品とも「怒り」がテーマだったと談春さん。すごい偶然ですね。
後半:立川談春さん× 前川知大さんのトーク。
談春さん聞き上手で〆上手(^_^)とても楽しい時間でした。
・前川さんが「本読みはいじめ」だと言った、蜷川さんの話から。
談春さんから聞いた落語会の蜷川伝説。古今亭志ん駒さん蜷川さんが同窓生(Wikipedia見たら川口市の方)で、頼まれて出たお芝居(『近松心中物語』かな)のお稽古で、当時灰皿を投げていた蜷川さんに「ゆきちゃん、ゆきちゃん、だめだよ大事な役者さんに〜」って役者さんたちの前で言って「立場があるからゆきちゃんはやめてくれ」と言ったとか(笑)
・談春さんが鈴木おさむさんの『The Name』に今田耕司さんの相手役で出たときの話。これね。http://natalie.mu/owarai/news/91990
演技のことを何も教えてくれない現場だったので、公演買い取って中止したいとまで考えた談春さんが中学生役で抜擢された大窪人衛くんに助けられた話。人衛くん、談春さんに「芝居を嫌いにならないでください」と素晴らしいことを言ったという感動の話。
・ふたりの共通点は高校中退。談春さんは競艇選手になりたくてなれなくて落語家を目指す。前川さんは高校がつまらなくて。庭師の息子の前川さん、雪のころ3ヵ月仕事がないお父様と映画をたくさん観ていたことがきっかけで映画の脚本を書こうと思ったようです。
・終わったときの客席の顔は嘘をつかないと談春さん。前川さんはカーテンコールの拍手で感じると。
イキウメを観たとき(獣の柱)すごく感動した談春さん、凄いことをやっているのに、それを凄いことだと気づかずやっている劇団員がすごいと褒めてくださって前川さん嬉しそうでした(なぜか、私まで感動)。
・最後に数人の方からの質問に答えて、さらっと定刻に終了させた談春さんのスマートさ。司会いらない理由がわかったわ。
「地下室の手記」つづきは赤坂で。http://www.ikiume.jp
立川談春と師匠・談志の師弟愛描かれる「赤めだか」TBSでドラマ化という記事が。イキウメ大窪人衛くんにぜひ出でほしいなーーーー。http://natalie.mu/owarai/news/131798
551の豚まんがあることをすっかり忘れておそば食べてきちゃった。