9月8日からはじまる『NINAGAWA・マクベス 17年ぶり再演』蜷川さんと市村さんのインタビュー記事(祐成秀樹さん)
今なぜ再演するのですか?
「あの頃は世界でいい仕事したいと思って息せき切って必死にやっていた。でも、本当に面白いのか確認したい。若い世代に批評してもらえるといいなと思った」と蜷川さん。
「肉体は滅びる。動けなくなることの大変さが分かった。出ていって演技指導したくなってもできない。頭と体がいいバランスで生きられる時期をもっと大事にしておけばよかった」その分、言葉の刃は鋭く、市村さんにも容赦なく指摘する蜷川さん。
「闘争ですよ。でも、この段階を踏まないと成長できない。若い子たちにどうたたかれてはい上がるkせお見せないと」と市村さん66歳。
「市村さんの年齢になると誰も何も言わないでしょう。でも、まだまだ良くなる。もっとすごい市村さんが見たい」と応じる蜷川さんは今年80歳になる。
「俳優が誕生パーティを開くのを見てバカじゃないかと思っていた。今、自分がその立場。立ち止まるとバカな俺が見えちゃうから必死に走って忘れようにしているんだよ」
翻訳の小田島雄志、美術の妹尾河童、照明の辻村寿三郎と初演時のスタッフが健在なのが心強い。「みんな僕より年上だからうるさいんだよ。個性が強いですね。あの人たちと一緒にやった大変がよみがえってきます」と蜷川さん。