ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

第28回東京国際映画祭にて『アレノ』★★★★★ 


 第28回東京国際映画祭 http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=53
 渋川さんは『下衆の愛』の主演も。舞台で観たなぁと思っていたら三浦大輔演出『ストリッパー物語』でした。山田真歩さんは朝ドラ「花子とアン」の宇多川先生!
日本映画スプラッシュ部門『アレノ』 登壇ゲスト: 舞台挨拶: Q&A: 越川道夫(監督)、山田真歩(女優)、渋川清彦(俳優)、川口覚(俳優)
〈作品解説〉
『夫を殺さなければならない。妻とその愛人は、そう思った。幼なじみだった3人が再会し、妻と愛人が夫の存在を邪魔だと思うまでに、そんなに時間はかからなかった。そして、病弱な夫を湖に突き落として殺そうとした時、3人はボートもろとも転覆してしまう。岸にたどり着くふたり。しかし、そこに夫の姿はなかった。夫は溺れて死んだのか? ふたりは、湖畔のラブホテルに宿をとり、夫の溺死体があがるのを待つことにするのだが…。エミール・ゾラの名作「テレーズ・ラカン」。メロドラマの原点とも言うべき小説をもとに、舞台を現代日本に置き換え、新たな映画が誕生した。16ミリフィルムで描き出した、女と男たちのすれ違う思い。ざらついた官能。』
 
 公開前なので、ネタバレ的な知らないで観たほうがいいことはあまり書かないようにしたいと思っています。
 
東京国際映画祭にて『アレノ』舞台挨拶とQ&A。写真撮影OKと言われ慌てて電源入れるも正面写真間に合わず。16㎜フィルムを回す音が聞こえてきそうな懐かしい空気。もっと退廃的かと思ったら、端々に笑えるところもあり、そして優しく切ない。素晴らしい日本映画でした。 #tiffjp」と帰りにtweet
 
  「愛じゃない。」  というコピー、すばらしいね。よくわかります。
 
想像していたより重苦しくなく、私が思うメロドラマという感じでもなく、ミステリーというより大人のファンタジー。楽しく観ることができました。撮影場所の、湖の畔も、赤い内装のホテルも、小さなメリーゴーランドも、どれも深い色合いをしていました。雨のシーンがとても素敵なのだけど、あの激しい雨はほんものの雨で、予定して雨待ちして撮ったわけではなかったらしい。とても印象に残るシーンです。「ロマンポルノへのオマージュか・・」と言われてもロマンポルノを見たことがないので、そこはわからず(笑)でも激しい。欲望というより本能。ああ・・逆じゃなくてよかった。覚くんが渋川さんのほうだったら、きっともう見れない(笑)
 
     夫と、妻とその愛人。 
 
3人が素晴らしいです。それぞれ個性が全く違った強い存在感。だけど反発しあわず溶け合っている。山田真歩さんは脱ぎっぷりも潔くていいけれど、静かで言葉少な、表情がとても素晴らしい。言葉がいらないと思うほど。渋川清彦さん・・どうしようもない男のあの「あくび」のシーン、もうどうしようもなく好きだ。男(渋川さん)と夫(覚くん)が一回だけふたりで話している短いシーンがあるのですが、そこがとてもやさしくてね・・。
 
で、大好きな川口覚くん。とても難しい役だと思うけれど、すごい存在感。悲しくて、愛しい。ホテルのドアのシーン、あまりの可愛さにキュンと・・。そういうシーンが端々に出てきて、可愛くて切なくて、もうたいへん!!!タオルでくるんであげたかった(笑)←私的感情。 妻も悪女になれないよね〜。
 
小説家の山下澄人さんがこう書いていました。「ときどきあらわれる死者の在り方は大変にリアルだ。死者は確かにああして常にいる。それは霊とか魂とかそんなぼんやりしたものではない。それが人間を苦しめもするし救いもする。」
 
少しだけ出ている真歩さん演じる妻と夫の母親(内田淳子さんも気魄に満ちていた)とのシーンも凄かったな。妻の最後の一言。
 
幼なじみだった3人。たまに昔ばなしが出てくるのは、中学生くらいの時の話なのかな?そうそう・・ラブホテルでの最初のほうのあるシーンで指輪をしている手が出てきたとき、「え、ホラー?」と思っちゃった。一瞬ね。その後は怖くなく、とても純粋な悲しみを感じました。
 
昨年のクリスマス頃の撮影で、ものすごーーーく寒かったようです。実は私も4番目に質問をしました。3人目のひとのときに川口覚くんの大変だった(どうしても話したかったという)裏話があったので、私は3人の苦労されたことと、あと覚くんの「歌」について聞きました。←これくらいならバレないよね。いずれ書くわ。
 
 帰りに覚くん、そして越川監督にサインしていただきました。覚くん久しぶりで嬉しかったーーー。いい映画でよかった。いろんなご意見があると思いますが、私の中ではパルム・ドールものです。会えてよかったーー。会いたかったよぉーーー。
 
越川監督に『アレノ』は「荒れ野」かのお答えいただきました。
「『アレノ』は、荒野です。彼女のいる場所が、そのように思えたのですが、人にはそれが荒ているとしか見えないかもしれませんが、そこは植物が繁茂している…とか、そんなことを考えていました。」 
ありがとうございました。彼女の心のなかの風景が見えてきました。
 
 あんまりきれいに撮れなかった〜。急に言われても電源オフにしてあるので立ち上がるまで撮れなかったです。きれいな写真はマスコミのを見てね。  
 
順番がバラバラですが、上映前の舞台挨拶のこと。最初は川口覚くんでした。「今日はお越しいただきありがとうございます。人間の根源的な欲を存分に楽しんでいってください。」と覚くん。渋川清彦さんは「日曜日の昼下がりにありがとうございます」だったかな。山田真歩さんは「いろんな意見があると思うけれど、作品を楽しんでください」のような言葉でした。越川監督は「みんなで楽しく作った作品。ふたりの男たちの間で美しくいる山田さんを見てほしいという挨拶でした。また50歳での監督デビュー作にエミール・ゾラを選んだ理由を聞かれていました。古典を題材にしたかった、古典が真歩さんに似合うと思ったとのことでした。山田真歩さんの主演は決まっていたそうです。真歩さんは「やりたいテーマだった」と言っていました。渋川さん、ラブシーンを今までもバリバリにやっていそうだけど、そうでもなかったようです。
 
舞台挨拶(映画.comより)『「かぞくのくに」「夏の終り」などをプロデュースしてきた越川の監督デビュー作。越川は「50歳なのでデビュー作という気負ったものはないのですが、山田さん主演作を作るという話があって、僕が好きな古典を題材にした企画を用意しました。山田さんは古典が似合うと思った」と説明し、「(撮影は)楽しかったですね」と満足げな表情を浮かべた。川口は、越川との作品づくりは今回が初となったが「なによりロケ地が素晴らしくて、そこにいるだけで自然にすっと演じられるような場所を選んでくださったので、特に難しく考えることもありませんでした。山田さんも凛として現場にたたずんでいらっしゃった」と充実した現場となったようだ。』http://news.livedoor.com/article/detail/10750170/
tiff 2015 / 25日リポート http://ameblo.jp/daybooks/entry-12088259210.html
 

 
 今日深夜に川口覚くんがナレーションをつとめた「グラジオラスの轍」の放送があります。http://www.fujitv.co.jp/sports/gladiolus/
 
 提灯がかぼちゃ。ハロウィン近いからね。