ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

SEVEN HEARTS(阪 清和)さんが観た『プレイヤー』

http://blog.livedoor.jp/andyhouse777/archives/66257922.html
「やわな劇作家であれば、袋小路に追い込まれるか、堂々巡りで行先を見失いかねないこの世界観をものの見事に人類の近未来譚へと昇華させた前川のしなやかな剛腕ぶりと、死と生のあやふやな距離感を演劇という最高精度の表現方法によって可視化された世界の中に現出させる長塚のしたたかな構成力がまじりあうことで、まるでつかみどころのなかった仮説をひどく狂おしい現実として私たちの前に提示することに成功している。すべてが終わった時、その意味合いのあまりの重大さに、観客はうちのめされているのだ。」
「それにしてもやはり、藤原は何者かに囚われ、不可逆的にはまり込んでいく演技はため息が出るほどうまい。この場合、狂気なのか、荘厳な奇跡なのか、物語そのものなのかは分からないが、胡散臭く見ていたものの持つ真実性に怖れと畏れを抱きながら、徐々に抜け出せなくなっている桜井の姿の表現は藤原の真骨頂だろう。
 そして、何かを内側で企んでいて表面的にそれをさとらせない人物を演じている時の仲村ほど怖い存在はない。時枝の持つあまりにも大きな闇は、舞台すべてを覆いつくすほどだ。前川作品での豊富なキャリアが、今回、ものの見事に活きている。」
「これほどまでに複雑なストーリーが観客の頭の中にすとんすとんと入っていくのは、長塚がシーンごとのメリハリを明確に分けながら、丁寧に、丁寧に、演技を磨き上げているからというだけではないだろう。何よりも物語に対する絶対的な信頼とリスペクトする気持ち。それがすべてのシーンに行き渡っているからこそ、観客への提示の仕方にぶれがないのだろう。」
 
そう、とってもおもしろいんだけれど、やっぱりイキウメの舞台で感じる「ゾッとするけれど、ふわ〜っとやさしい気持ちになれる後味」がほしいと思ったのです。初日は。そこ(演出)に前川さんらしさを求めちゃいけないのかもしれないけれど。
ん、でも脚本は前川さんだ。この脚本はすごく好きなんだけど。