ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

SPAC『授業』公演&トークレポ 

10/7に行ったSPACのレポートが載りました!
“鬼才”(西悟志)が仕掛ける衝撃の連続 SPAC『授業』公演&アーティストトーク レポート(取材・文=久田絢子さん) https://spice.eplus.jp/articles/211627
「教授と女生徒、教える者と教えられる者、支配と被支配。反復されるセリフと動きにより、その関係性に生ずるノイズは不穏さを増しながら舞台空間を満たしそれが最高潮に達したとき、衝撃の結末を迎える。ファンタジーでも誇張でもなく、道具と化した言葉の持つ暴力性は使い方によって死をも招くのだという恐ろしさと滑稽さを見事に描いている。」
「女中役に俳優ではなくスタッフを配することにより、教授と女生徒のやり取りそのものが芝居である、という構造が見えて面白い。」
「イヨネスコの戯曲に沿った芝居が最後まで成され、これで幕引き、と誰もが思ったその後、西はこの戯曲に新たな解釈を加えた。戯曲の中で封殺された女生徒を解放するラストシーンは、イヨネスコの「授業」に対する、現代を生きる西からの「答え」だろう。女生徒を演じる布施の、気高さの中に怒りと悲しみを滲ませる演技が胸に迫る。不条理のまま終わらせない、その先を見据えて一歩前に踏み出した勇気に拍手を送りたい。強烈な印象を残しながらも、爽やかな余韻の残る『授業』の誕生であった。」
 終演後にアーティストトーク(SPAC芸術総監督の宮城聰、『授業』演出の西悟志、そして俳優の成河)
「当時まだ大学1年生だった成河の才能にいち早く気づいた西は、自身の芝居にたびたび成河を出演させており、成河にとって西は「演劇のキャリアにおいて一番最初の頃に出会った人」なのだが、その西が2005年に活動を休止してしまう。一方で成河は、その頃から徐々に話題の舞台作品や映像にも出演したりとキャリアを確実に重ねていくが、西のことはずっと気にかけていたという。」
「成河は「反復が、行為としての面白さと取られてしまうのではなく、繰り返すことで色が重なり新たな色になるのが効果的な使われ方。今回、反復がはまっていたのは、翻訳劇だからこそで、翻訳の際に訳し切れなかったふくらみの部分を、反復を使うことで表現できていたように感じた」と感想を述べた。」
「本来、戯曲は文学であるのに、文学のふくらみの中で戯曲をとらえる人があまりいない」と答え、それを受け宮城も「三島由紀夫をはじめ、60年代には文学の人たちが演劇の人たちとクロスオーバーしていた。川端康成は一本も戯曲を書いていないが、当時戯曲を書いていない小説家は逆に珍しかったくらい。しかしその後、なぜか文学と演劇は離れてしまい、文学の人が戯曲を書いても門外漢のような扱いを受けるようになってしまった」とその問題点を指摘した。