ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

DULL-COLORED POP『丘の上、ねむのき産婦人科』A★★★★

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下北沢のザ・スズナリにてDULL-COLORED POP『丘の上、ねむのき産婦人科』A観劇。最前列真ん中へんで。

AとBがあり、Aは女性キャストが女性役、男性キャストが男性役を、Bは男性キャストが女性役、女性キャストが男性役を演じる。

古くからある地元の産婦人科に通う6組のカップルの話をオムニバスで(最後だけ昭和初期っぽい)。決して特別ではなくどこにでもあることで、カップルの数だけ、一人で産むことを決めたりやめたりする女性の数だけ幸せや悩みや葛藤があることが想像できた。

それならなぜ結婚決めたの?それならなぜ避妊しなかったの?彼らはいつから相手に歩み寄れなくなったの?結婚や妊娠がそうさせたのか…
ねむのきの待合室には幸せそうな顔がなかったなぁ。一組くらいニコニコしている夫婦があってもいいのに…。

そして、友だち?とかご近所の悪気としか思えない言葉が怖かった。優しい友だちや同僚が出てこないから、余計に重い。

そんななか五場(四場)ミナト・ミナミとミナミ・ミナト(倉橋愛実、渡邊りよう)カップルは、妥協点を話し合っていくふたり。前向きで演出も明るくてホッとしました。話し合える関係がいい。

次の六場(五場)妊娠したばかりの夫婦(李そじん、東谷英人)がいちばん身近かな〜。サポーター友だちで子供が出来て奥さんのためにスタジアムに来るのを諦めた(というか一人で遊びに行くのを許してもらえなくて… でも家庭を優先した友だちは偉いな〜と思った。せめてスタジアムに連れて来られるまでがんばれって)男友だちを思い出した。

盆踊りの場面はちょっと辛かった。20代のとき生理中で風邪を引いていたのに彼と盆踊りに行ってしまい(盆踊りが好きなので行きたくて)、体調が悪くなり婦人科に入院したことがあるので、予定日過ぎている体でやめて〜とドキドキ。あの盆踊りもきっと実話のエピソードだったのでしょう。周りにいる女性たちがそれを止めなかったのも怖い。

パンフレットは買わなかったのでホームページと当日パンフの情報しかわかりませんが、作・演出の谷賢一さんが「妊娠」をテーマに数十名に取材を行い、7つの連作エピソード集にまとめあげた新作戯曲。一つは上演時に削除されたようです。

「自分と異なる性/生を想像する」というテーマに基づき、男女入替えA/Bキャスト2バージョンで上演するDULL-COLORED POPの最新作

「駅の北側、商店街を抜けた先、丘の上にある「ねむのきさん」は、昭和のはじめ、古くから続く産婦人科で、私も私の母も祖母もここで産み、生まれたらしい。今日のロビーは少し混み合っていて、私たちを含めて12人の男女が座っている。年齢も服装も表情もバラバラ。みんな一体何を考えているのか。しかし決して会話は起こらない。6組の悩み、いや12人の別の考えが、誰も喋らない静かなロビーにぽっかり浮かんでいる。」

第23回本公演『丘の上、ねむのき産婦人科』 | DULL-COLORED POP

出演:東谷英人、内田倭史(劇団スポーツ)、大内彩加、倉橋愛実、塚越健一、宮地洸成(マチルダアパルトマン)(以上DULL-COLORED POP)、岸田研二、木下祐子、冨永さくら、湯舟すぴか、李そじん、渡邊りょう

作・演出:谷賢一 脚本監修:北村紗衣 医療監修:稲田美紀(医師)

美術:土岐研一 照明:松本大介 音響:清水麻理子 衣裳:及川千春 

舞台監督:竹井祐樹(StageDoctor Co.Ltd.)配信映像監督:松澤延拓、神之門隆広 照明操作:和田東史子 舞台監督助手:澤田万里子 

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観ながら、自分の両親はどうだったのかな〜父は母のこと大好きで優しかっただろうけれど、お互い実家を出てふたりだけで東京で暮らして私を産んだから大変なことも多かっただろうし喧嘩もしたのかな〜(私を産んだことで片目の視力をなくした母だし…)昭和だったから今よりご近所が優しかった気がする。もっと生まれる前の話を聞きたかったな〜。そんな観劇体験でした。

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