中野ザ・ポケットにてserial number(04が付いていないのね)の舞台『すこたん!』観劇。
実は当初2020年6月の予定がコロナで中止、今年に延期となり、さらに亮ちゃん含めて5人もキャストが変わったのでモヤモヤしていたのが正直な気持ちです。キャスト変更で最初のプロットから役の設定(二人で一役)も変わっていました。
「boy meets boy」
すこたん企画のことは、この舞台の予告があったときに知りました。今日の観客の8割は男性だったかも。
作・演出:詩森ろば
原作:伊藤悟・簗瀬竜太 全著作
出演:鈴木勝大、近藤フク(ペンギンプルペイルパイルズ)、根津茂尚(あひるなんちゃら)、佐野功、大内真智(水戸芸術館専属劇団ACM)、中西晶、辻井彰太(シヅマ)、工藤孝生、河野賢治、吉田晴登
舞台美術:杉山至+鴉屋 照明:榊美香(有限会社アイズ) 音楽・演奏:後藤浩明 音響:青木タクヘイ(STAGE OFFICE) 演出助手:内河啓介 舞台監督:田中翼(capital inc.)/河野千鶴
開演前の用語解説もいつもより長め、オープニングの歌の歌詞が登場人物の説明に、他の何曲かも説明になっていたのは気になったけれど、登場人物が多く、でもそれだけの人を登場させることに意味がある作品だったから意図した台本だったのだと思う。けれど…ちょっと多いかな〜。
「性的マイノリティの人々を支援する団体「すこたんソーシャルサービス」創始者で、長年のパートナー同士でもある伊藤悟氏と簗瀬竜太氏をモデルに、2人の1990年から2020年までの道のりが描かれる。2人を 鈴木勝大とペンギンプルペイルパイルズの 近藤フクが演じる」(ステージナタリーさんより)
(撮影:保坂萌さん)
サトルさん役の近藤フクさんの佇まいと声がとても優しくて居心地の良いなぁ。と思いながら見ていました。サトルは伊藤悟さんそっくりだそう。
1990年、イトウサトルとヤナセリュウタ(鈴木勝大)がゲイ雑誌の通信欄で出会い恋をしてパートナーとなり、愛が深まり、紆余曲折あり、アメリカのゲイパレードに参加したことをきっかけにすこたんソーシャルサービスを立ち上げ、2019年千葉市の「パートナーシップ宣誓制度」1号になり、30年(実際は35年)。舞台はそのサトルとリュウタの軌跡に4組のカップルのエピソードを少しずつテンポ良く重ねていく構成。誰もが誠実に好きな相手に向き合っていた。なんかうらやましかったなぁ。
どんなカップルにも家族の問題や葛藤はある。でも彼らは孤独じゃない。この舞台の登場人物たちも。そして、彼らは母親が理解してくれようとしていた。お母さんという存在は、そうなんだろうなぁ。
詩森ろば・鈴木勝大・近藤フク インタビュー | 演劇キックより
詩森さん「ひと色ではないということなんです。去年の台本はカップルだけではなく友だちだったり仲間だったりという関係も出て来たのですが、今回ははっきりペアになってもらって、一口に同性愛といってもいろんな形があるという多様性みたいなものが自然に伝わればと。抱えている問題はもちろん、愛情の形も若い人と年配の人では違ったりしますよね。でも大事なのは、観ている方たちに「叶えたい」という気持ちになっていただくことだと思うんです。問題について考えてもらうというより、「うまくいきますように!」とどの人たちについても思ってもらう。身体が10人なので、その10人それぞれに愛情を持ってもらえる作りの話になればいいなと思いました。」
それぞれが愛しかったです。
私は友人にゲイの男性がいたり、20代後半にいた会社の社長がそうだったから(家族もいらしたから、役だと根津さんが演じたツダヌマさん)人間だもの、愛するのも人間だもの、という考えだけど、やっぱりカミングアウトをしにくい社会、会社には言えないという友人もまだいる。『同性愛』という言葉もなかった時代が長かったから仕方ないとは思う。
ドラマ「きのう何食べた?」が人気の今もなお、性的マイノリティに偏見が残っている日本。彼らは不倫カップルみたいに他人を傷つけたりしないのにね。
このわっちさんはアオイくんのモデルかな。とても素晴らしい感想。
感想を書きました。長文になったのでお時間あるときにご高覧ください💦
— わっち™️ (@watti_desita) 2021年11月1日
素敵な舞台で関係者すべてに感謝🙏
中野ザ・ポケットにて7日までの上演。
見られる方はぜひ!
(パンフレットも綺麗で読み応えありました)
舞台「すこたん」|わっち#舞台すこたん #観劇レポ #LGBTQ https://t.co/zkW2hdBkTP
serial numberの次回好演は2022年6月『secret war ひみつせん』シアターウエスト。