早退してPARCO劇場へ。「ラヴ・レターズ」観劇。岡本健一＆奈良岡朋子ペアです。Ｊ列センターブロック。
素晴らしかった。52歳の岡本くんのアンディーと92歳の奈良岡さんのメリッサはその年齢差を感じさせないのも凄い。可愛らしい子ども時代から50年のふたりの年月の流れ、生活の変化まで感じる声。岡本くんの包容力、奈良岡さんの豊かな表現力。感動しました。
休憩挟んで２時間。つかえることなく頁をめくり自由で可愛らしい女性（奈良岡さんのメリッサは強い人ではない）を演じた奈良岡さんが素敵すぎてリスペクト。客席の80%は奈良岡さんファンらしき年代の紳士淑女の方々だったかも… PARCO劇場のＡ列から満席に出来る奈良岡さん・岡健カップル、すごいです。
STORY「アンドリュー・メイクピース・ラッド三世と、メリッサ・ガードナーは裕福な家庭に生まれ育った典型的WASP（ホワイト アングロ サクソン プロテスタント…アメリカのエリート人種）である。幼馴染みの二人は対照的な性格だ。自由奔放で、束縛を嫌う芸術家肌のメリッサ。穏やかで、内省的、口よりも文章で自分を表現するのが得意なアンディー。アンディーは自分の感じること、彼女についての自分の意見などを折にふれてメリッサに伝える。メリッサは手紙よりも電話の方が楽で好きだ。しかし、電話で思ったようにコミュニケーションできないアンディーの手紙にはつきあわざるを得ない。思春期を迎え、それぞれ別の寄宿学校に送られて過ごす二人。会えるのは休みで親元に戻った時だけである。伝統的な暖かい家庭に守られているアンディー。一方、メリッサはアンディーより裕福だが、離婚と結婚を繰り返す母親のもとで孤独な思いを噛み締めている。恋に目覚める季節、お互いを異性として充分意識する二人だが、どういう訳かぎごちなく気持ちは行き違い、しびれをきらしたメリッサは他の男の子とつきあってみたりする。そして、遂に決定的に結ばれるチャンスが巡ってきた夜、二人は友達以上にはなれない自分達を発見する。大学を出た二人はいよいよ全く別の道を歩き始める…。」
紆余曲折あり、文通を続けるもすれ違いばかりだったふたり。50歳すぎてやっと結ばれてウキウキしているメリッサが可愛い。不倫に苦しみメリッサを受け止めきれない岡本アンディーの苦しみ… お互いまだ相手のことを思いやれていないのかわかる。
ラスト近くのふたりの手紙はお互いを思いやるものだった。そして、アンディーの最後の手紙はメリッサ宛ではなくメリッサのママへ…子どものときアンディーがいちばん最初に出した手紙もミセス・ガードナー宛でした。
岡本くんが奈良岡さんのペースに合わせて手紙を読んでいたのも今回のアンディーとメリッサにリンクしていたかも。二人が深いところで繋がっているような空気がPARCO劇場にあった。手紙を読む声のトーンも似ていたなぁ。
カーテンコールは２回目までは着席のまま、３回目は岡本くんが奈良岡さんを支え、奈良岡さんは体を預けるようにして立ってのご挨拶に。岡本くんが奈良岡さんをぎゅーっとしていて、もう号泣です。
観ることができてよかった。
stage.parco.jp
「2011 年に上演した組み合わせで、11 年越しの再演にして、このカップルでの上演は最後になります。奈良岡の演技に岡本が感銘を受け、劇団民藝で二人芝居を上演するなど、師弟関係ともいえるような強いきずなで結ばれた二人。92歳の奈良岡が、1994年に愛川欽也と初めて出演して以来出演を重ねた本作への出演は今回が最後と語っており、万感の想いを込めてお贈りします。」
男闘呼組のメンバーもお見かけして、かっこよくて震えた😆
2022年2月20日に開催を予定されていた俊太郎くんの故郷・秋田の秋田市文化会館40周年記念事業招聘公演「ラヴ・レターズ」が新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、秋田市の判断により開催を中止に。切ない・・・秋田の星壇蜜さんと何十年も愛されているギバちゃんカップル、皆さま楽しみにされていたことでしょう。
美味しかった💕
【おまけ】５年前、岡健が奈良岡さんと共演した劇団民藝の『二人だけの芝居 ―クレアとフェリース―』★★★★★
