ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

アンチポデス The Antipodes「世界の反対側」=理解できない他者の存在?

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【読んでいなかった】

小川絵梨子さん「『アンチポデス』は、他者と存在する時、物語がいかに大事かを気付かされる」(ぴあ)取材・文:上野紀子さん 撮影:藤田亜弓さん

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アニー・ベイカーさんはおそらく、具体的に書かないことによって、どこにでもある普遍的なものにたどり着こうとしていて、「いわゆる映画業界の話なんだね」で終わっちゃうような要素はいらない、別に言わなくていいと考えたんだろうと思います。ただ「物語を作る人間たちの話なんだな」ということは絶対に伝えなきゃいけないことなので、私たちの中では、“テレビドラマシリーズを作るために、契約で雇われているライターたちの物語”という設定にしています。」

「この8人が会議をしている中で、「世界の反対側」とか「怪物」といった言葉がいっぱい出て来ます。それはたぶん、たどり着けないもの、自分が理解出来ないもの、自分以外の他者という存在の比喩として、その言葉を出しているのだろうと。他者を本当に理解することは難しいけれど、なんとか知ろうとするために物語が存在している……、この台本はそういうことを書いているのだろうなと思っています。」

――戯曲について気になったのでお伺いしたいのですが、最初に「(登場人物の)エレノア(高田聖子)とアダム(亀田佳明)は人事部の圧力によって採用されたと想定して書いた」という作者の説明があり、「サンディ(白井晃)はいつも野球帽をかぶっている」などキャラクターの衣裳のことや、その様子についての細かいノートがいくつか書かれています。

「そうですね、それを踏襲するか否かは次の段階で、まずはなぜこれが書かれていて、どういう意図を持っているのかを考えていきます。エレノアは、男性ばかりの会議の中で、ひとりだけ女性なんですね。で、アダムは実は黒人の男性であって。いわゆる白人男性優位主義のコミュニティ、つまりアメリカという社会の縮図の中に、女性や有色人種の人も参加させなきゃいけないだろうという会社の方針を“圧力”と感じる人間がいることを意味するのではないかなと。

「また、会議のリーダーであるサンディが野球帽をかぶっているのは、アメリカのヒエラルキーを表していると考えます。トランプ元大統領とか、よく帽子かぶってますよね(笑)。野球帽というのは、成功とか、パワーとか、権威といった意味合いが多分に込められていて、まあわかる人はわかる、わからない人はわからなくてもいい、というのがアニー・ベイカーさんのスタンスだとは思うのですが、いわゆる成功者とか、トップとか、そういう人たちの象徴なんだと思います。」

芝居の中で、ものすごく正論を言うんだけど、全然それが機能していなかったり(笑)。会話しているようで全然していない!とか、議論じゃなくマウンティングで勝とうとしているんだな、とか。私たちの日常でも、意外と見かける光景もあって面白いです。そうそう、こういう側面ってあるよね〜と、象徴化されたドキュメンタリーみたいな感覚もあるかなと。会議室で現代人たちが話し合うという、ものすごく地続きな台本なので、あ〜私もこんなことやってるな〜とか、これはちょっと痛いな〜と、私自身もそういうふうに感じているんですね。その感覚をお客様にちゃんとシェア出来るように、作り上げていきたいと思っています。」

 

ダニーM2とエレノアとアダムにしか気持ちを寄せられない理由はそれ(正反対の側にいる人たち)ね。2回目はダニーM1とダニーM2の対比、エレノアの箱に入っていたお話の内容しっかり聞いてこよう。

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