令和４年（2022）
１月のお題「水」「野」「円」「特」「裸」
「水」「雪解けふくらみ始めた銀の水辺にささやく猫柳 ←（秀）
「円」「白球大きくドームをなぞり決めたさよならホームラン ←（秀）
「裸」「三寒四温を感じる朝の乾布摩擦で知る季節 ←（佳）
【新春吟】「明けてもコロナが居座る日々も恋に仕事にトライする」
２月「向」「千」「降」「甘」「場」
「向」「空の向こうへ消えてく機体見送るひとりの帰り道」←【三才の「地」】いただきました〜✨
「向」「小さな寝息のまあるい猫と日向の匂いを抱きしめる」←（佳）
「向」「視線の向こうを切り取りたくて私のカメラが揺れ動く」←（佳）
「千」「 千差万別生きてる分のみんな違ってそれがいい」←（佳）
「降」「ひらりひらりと花びら落とし山茶花一回きりの冬」←（佳）
「降」「似合っているねと気づいてくれたおろしたばかりのワンピース」 ←（佳）
「甘」「光る白梅眺めてひとり葛餅おいしく春を待つ」←（秀）
「場」「噴水広場の落ち葉の中でつくしすくすく春はすぐ」←（客）
３月「姫」「口」「祝」「近」「踊」
「姫」「キスも王子も起きたら夢でハッピーエンドじゃない目覚め」←（佳）
「姫」「ネクタイ緩めた視線の先に空を見上げるヒメジョオン」←（客）
「口」「二度目のデートで口づけをした日記に今日から鍵かける」←（佳）
「祝」「入社祝いの万年筆を挿した背広が誇らしげ」←（秀）
「近」「誤解がとけたら距離近づいてかわいい女にするお酒」←（客）
「踊」「街に花びら舞い踊らせて風が悪戯してる春」←（佳）
４月「寄」「祈」「服」「海」「不」
「寄」「今日の寄り道ネオンの酒に弱い自分を沈ませる」←（秀２）
「祈」「すくすく元気に育ってほしい柱に背丈の線をひく」←【三才の「地」】いただきました〜✨
「服」「不服な思いを飲み込むことも覚えて世間が広くなる」←【三才の「地」】いただきました〜✨
「服」「派手に転んで破れたズボン笑って飛び出す膝小僧」←（佳）
「海」「たまの休みの海穏やかにふたりの時間にふれる風」←（佳）
「不」「不安もあるけど大きな希望ふくらむセーラー服の春」←（佳）
「不」「昨日の不満を蹴飛ばす砂へ白く陽気な波がくる」←（客）
「不」「僕の不安が消えてくような君はいつでも聞き上手」←（佳）
５月「取」「嘘」「合」「元」「酔」。
「嘘」「信じるふりして笑ってみせた心に小さな穴ひとつ」←（客）
「合」「「おかえり」「ただいま」掛け合う声に居心地良い風吹いてくる」←（秀）
「合」「君とふたりで一つの傘をさして無口の迎え梅雨」←（客）
６月「先」「身」「段」「礼」「君」
「先」「先に受話器を置いてと言ってじゃあまた明日と言う別れ」←（佳）
「礼」「お礼に届いた一筆箋の綺麗な手跡に浮かぶ顔」←（佳）
「礼」「届いた葉書にまた食べたいと水彩絵の具のかりんとう」←【三才の「天」】いただきました〜✨
「君」「風呂に浮かべたお船で遊ぶ君に見せたい広い海」←（佳）
「君」「君の名前を初めて書いた日記に今日からかけた鍵」←（秀）
７月 欠席
９月「車」「客」「影」「夕陽」「今日」
「客」「大事な客人迎える今日の朝を急かした竹箒」←（客）
「客」17世紀のシェイクスピアが観客泣かせる笑わせる」←（客）
「影」「魔法のママの手キツネやカラス障子に映した影法師」←（佳）
「影」「鏡の私の目元に父の面影見つけた一周忌」 ←（秀）
「夕陽」「夕陽に染まった高層ビルの余白に覗いた秋の雲」←（秀）
10月「石」「息」「技」「筆」「国」。私は「息」の選者でした。
「石」「黄色い落ち葉を濡らした雨と秋を数える石畳」←（佳）
「石」「冬の気配が混じった朝の石段紅葉の空になる」←（秀）
「技」「拗ねたお顔がパパには笑顔演技派女優の三歳児」←（客）
「筆」「一言だけでも直筆文字は抱きしめたいほど温かい」←（佳）
「筆」「愛嬌ある字にあの子の顔が浮かぶ一筆箋の文字」←（秀）
11月「八」「拾」「互」「週」「年」。
「拾」「拾った落ち葉を集めて焼いた芋に小さな手が伸びる」←【三才の「天」】いただきました〜✨
「互」「会話に挟まる憎まれ口も生きる希望になる二人」←（客）
「互」「互いの時間も生きてくように顔も好みも似る夫婦」←【三才の「地」】いただきました〜✨
「週」「ようやく休めるこの週末は旬の景色に会いにゆく」←（秀）
「週」「週の初めの欠伸を一つ窓に放った会議室」←【三才の「天」】いただきました〜✨
「年」「４年に一度のワールドカップ 大番狂わせ沸く世界」←（佳）
「年」「年季の入った茶箱が並ぶ店先ほうじ茶いい香り」←（秀）
２０２１年の都々逸
都々逸は2006年３月からなので今年17年目に入ります。よく続いているなぁ。（ちなみに浦和レッズを好きになったのは2003年）
