昨日の初日感激しました〜。
📌『ジャージー・ボーイズ』New Generation Team2日限りの公演が開幕! 主役に立った“縁の下の力持ち”たちの輝き ぴあ
取材・文・撮影:平野祥恵さん
キャストは、フランキー・ヴァリ=大音智海、トミー・デヴィート=加藤潤一、ボブ・ゴーディオ=石川新太、ニック・マッシ=山野靖博。大音、山野は日本初演から本作へは皆勤賞。石川は2016・18年に出演、今回久々のカムバックで、加藤は2020年のコンサート版から参加している。
〜その期待を背負ったNew Generation Teamは、期待をさらに上回るクオリティと新鮮さを兼ね備えた、見事な公演を見せつけた。
🎙まず、何と言ってもフランキー役の大音が素晴らしい。“天使の歌声”と呼ばれるハイトーンボイスの持ち主で、この役だけは世界どこの公演でも、ブロードウェイオリジナル版のプロデューサーであるボブ・ゴーディオの承認がおりないと演じられないという難役だが、大音は歴代のフランキーに劣らぬ美声を安定して響かせる。特に前半の若き日の歌声は中川晃教の艶、花村想太の柔らかさのいいところ取りのよう。さらに全身からこの役を演じられる喜びが伝わってきて、観ていて自然と応援したくなるし、そのひたむきさがフランキー役に必要な“愛され力”へと転じているのも見事だ。
🎙トミー役の加藤は、ヤンチャな役柄に反し優しい歌声が今までのトミー俳優たちにない新鮮さ。グループ崩壊のきっかけを作ってしまうキャラクターだが、加藤のトミーはどこかロマンチシズムがあり、夢を追いかける男のあがきのような切なさがある。
🎙ボブ・ゴーディオ役の石川は“一番の年下だが音楽の才能も商才も抜群”というボブにぴったり。童顔の彼が涼しい顔で厳しいことを言う姿は「これは言われた方はたまったものじゃないな……」と思わせられる説得力があるし、ほかの3人との出自の違いがわかる清潔感もいい。
🎙ニックを演じる山野は、ミュージカル界きっての低音ボイスの持ち主として知られ、ベースパート担当のニックはまさに満を持しての配役だ。驚くほどの美声を操ると同時に、ニックの疎外感や寂しさを救い上げ、さらにイタリア系らしい粋な雰囲気も醸し出していた。
「4人の声が合わさる多幸感。実はこのミュージカルはザ・フォー・シーズンズの歌唱パートを別の俳優が“ダブルボーカル”として支える構造になっている。彼らはこれまで、その“ダブルボーカル”を担ってきた。作品を縁の下で支えてきた4人が、真ん中に立つ喜びを歌声に乗せる、その輝きよ。物語の彼らの上には生々しい諍いや辛い現実が圧し掛かるが、それでも常に音楽は美しい――彼らは何よりも音楽に魅せられ、音楽に対しては純粋で、音楽で絆を結んだ4人であるということがしみじみと伝わってくるチームだ。
ザ・フォー・シーズンズは、劇中のセリフを借りて言うと、道端からスタートし、大衆の声に押され、トップへ駆け上がったグループだ。そのグループを演じるのに、長年作品を縁の下から支えていて、彼らの登板をファンが待ち望み、この度満を持しての抜擢となったNew Generation Teamほどふさわしいチームはあるだろうか。ゲネプロの客席は関係者が大勢詰めかけ、歓声と大きな拍手で祝福感いっぱいのうちに幕を閉じた(カーテンコールではサイリウムを振る人もあり、ボブ役の石川が「ゲネプロで!?」と驚いていたほどである)。
普段はアンサンブルのポジションにいる俳優たちを抜擢し主演させるということはかなり異例なこと。大音、加藤、石川、山野は、その実力で、スター主義の業界に一石を投じた。彼らは過去の公演同様、2025年の他チームの公演ではアンサンブルとして出演している。明日以降の公演でもきっと粛々と、職人のようにそれぞれの役を地に足つけて演じていくのだろう。だがこの公演はきっと何かの扉を開いたであろうし、演劇界の歴史の1ページに刻まれたに違いない。」
📌無限の可能性を秘めた新時代の幕開け〜ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』New Generation Teamゲネプロレポート | SPICE - エンタメ特化
取材・文・撮影=松村 蘭(らんねえ)さん
「開演前の客席は、とてもゲネプロとは思えない特別な熱気に満ちていた。誰しもが口々にNew Generation Teamへの期待を語り合っており、改めて今回の取り組みへの注目度が感じられる。いざ開演すると、客席からは待ってましたと言わんばかりの大きな拍手と歓声が沸き起こった。そうして多くの人が心待ちにしていたNew Generation Teamは、まだ何色にも染まっていない、未知の可能性を秘めたハーモニーを響かせてくれた。」
「『ジャージー・ボーイズ』を支え、理解し、愛してきた4人のハーモニーは、彼らを支えるカンパニーの存在があってこそ実現したものなのだろう。彼らが伸び伸びと実力を発揮できるように、脇を固める芸達者な俳優陣、最高の音楽を奏でるバンドメンバー、影ながら支えるスタッフ陣。そして何より、ザ・フォー・シーズンズをスターに押し上げた“一般大衆”のように、劇場へ通い作品を応援してきた観客たち。2016年の日本初演から一歩ずつ着実に歩みを進めてきた軌跡が、2025年の今に繋がっていた。」
📌「New Generation Team」登場!ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」ゲネプロ - Astage-アステージ-



ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』New Generation Team公開ゲネプロレポート~夢の舞台へ~ 感激観劇レポ|おけぴネットhttps://okepi.net/kangeki/3103