ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

クロストーク150分より  

土曜日に聞きにいった長塚さん×徳永さんのクロストーク( ̄ー ̄☆)、15分の休憩をはさんで150分たっぷりお話をしてくださり、すごく楽しかったので、少しでも残しておこうとメモをテキストにしていたら・・・まとめられなくなってしまった〜。 だからポツポツと・・ ほぼ箇条書き?
3月11日は日本ではなくロンドンにいた長塚さん。NHKよりBBCの放送のほうが過激で、その情報の差と周りの反応が怖かったそうです。帰ってなにか出来るわけではないので、そのときこっちにいたということを大事にしようと思っていたとのこと。どこにいたとしても、かなり温度差があるけれど何かが変わっていますよね。
☆『荒野に立つ』
大きな震災があり、筆を止めた作家たち。そこで自分の作品を検証した彼ら。「書いたら書いただけ繋がる」と長塚さん。書こうと思っていたのに1ヶ月くらい真っ白。この正常ではない状況の中にあることに慣れてしまわないように。今は考えないように(もう身体に入ってしまっているのはやむを得ない)身をまかせている。次作は『荒野に立つ』というタイトルだし・・ ←(最初ダサいタイトルだったそうです。そのダサいタイトルはなんだったんだろう。)
 『荒野に立つ』は、『起きたら目玉を失っていた女の子が 目玉を探すために探偵を雇う』というストーリー。シュールなイメージだわ。
質問コーナーで話題になったのですが、この作品のきっかけは「夢」だそうです。起きてしゃべったことを奥様がメモしてくれていたんだって(おおっ♪)。作品のきっかけは、頼まれたからというのもあるけれど、面白かった夢をもう一回見たくて活用することもあるそうです。
「そもそもある人間の能力は豊かなんじゃないか?」「河童はいるか?(妖怪の話ではなく。言葉にしたりできないようなことだったり)」いるかもしれないと思ったほうが生活が豊かになるんじゃないかと思っている。あらゆる可能性の上でぼくらは生きているのだから。
☆作り方に変化を求めているのはなぜ?
日本には演技を学ぶ場所がなく、俳優たちは「技」「個性」を使いたがる。それに偏らず、もっと想像できるアーティストであれと思う。だから、ひとり一人が間違いを恐れず、作品の一角に存在していことを自覚できるようにしている。ほんとうに必要なのは何かを皆で決めて行く。稽古場では、なにもないところから(スタッフもいないところ)から作り出したい。脚本にない時間のことを話し合う。それにより俳優たちの発言が多くなる。
☆「創造的な稽古場が創造的な客席を生むか?作り手だけが盛り上がることもある。それに関しては?」
全部わかるでしょ?と100与えるのはいい関係じゃない。作り手が100考えて50ひいて、50はお客さんに考えてもらう50・50の関係がいい。それが、ひとそれぞれわからないときもあっていいと思う。お客さんが思考している。そこでセッションが起きている。演劇に求めるものは「互いに能動的であれ」と思う。
 「(年間の観劇回数などで)セッションのスキルの差が出るのでは?」
たとえば『浮標』。なにもない砂しかない舞台を見て時代背景とか風景を作るのはお客さん。1940年代はどうだったのか?を想像しはじめている時点でお客さんのスキルは圧倒的に上がっていると信じている。
アンチクロックワイズ・ワンダーランド 
暴力的。過激なので、中山祐一朗さんからは、いつも観に来る一般の友人たちに嫌われ恨んでるって言われたそうです。それでも長塚さんは「これが終わったあとに友だちが出来たんだよね。」「いままで語り合えなかったひとと友だちになったんだ。」とニコニコ。とくに「倉持裕さんとすごい友だちなんだよね。」って満面の笑み。
いままでは『スター演劇』と言われたりしていたとか(「若いうちから売れやがってって?」と徳永さん。笑)アンチ〜以降は倉持さんや前川さん、鈴木聡さんも話しかけてくれた。でもどんな人でも入っていけるのが演劇だと思っているから、たまにはゴージャスなのもやりたい。
そして「最近はチケットが売れなくなっている」という悲しい話になり、前半終わり。
☆客席の能動性 
徳永さんのお話。野田さんが「演劇っていうのは、体験している間に考える時間が自動的にくっついている」飲んじゃだめ、飲んじゃだめ、立っちゃだめ、しゃべっちゃだめ、の時間で「ジャッジしている時間がおのずと伴ってくる」と言っていた。2時間とかの動けない時間で思考することを体感できるのも劇場のよさなんですね。
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☆イギリス留学
忙しくて思考時間が足りなくなっていたので、1年間休みたかったからイギリスへ。
楽しかったワークショップの話。
☆「想像する」と「かかわりあう」
客席の想像力・お客さんとのかかわりあいはどこで感じるか? チケット買って電車に乗って椅子にすわる時点で、かかわりあおうと来ていると思っている。舞台上からはその圧倒的な集中力がわかる。目に見えないけれど、かかわりあえると信じている。
☆戯曲について 
いまでもストーリーは大事だと思っているけれど、「どんなストーリーなの?」より「どんな演劇なの?」と聞いてもらいたい。
携帯電話が出てきた時点でドラマが失われている。
☆俺らは記憶で出来ている
ストーリーを大事にしすぎて演劇から遠ざかっていたような気がして、ストーリーテリングから距離を置いている。耳で聞くここいよさ。
『シャークスピアは観るものではなく聞くもの』とイギリスのおばあちゃん。美しい言葉が魅力 ストーリーだけになるとつまらない。
☆戯曲の文学性
三好十郎はすばらしい。「浮場」の本読みで、言葉の美しさと内向するパワーに長塚さんボロ泣き。自分の作品は小説的だと言われることがあるけれど、文学とは思っていない。なったらいいけれど。
演劇のためのものでなく、自分のなかから発されるもの。 
☆長塚さんが考えるいい戯曲とは(演出家としてとかでなく立場フリーで)
全てがそこに書かれていないのに、その向こう側にありそうな戯曲(奥行き?)。書き過ぎ注意。
☆いい演出とは
観客と対等の 5050の関係を作れる演出家
☆いい俳優とは
遊び心があるひと。楽しめるひと。芝居って面白いと思い、ひとつひとつに興味を持ちアプローチをかけてくるひと。
☆なぜ葛河思潮社を作ったのか
阿佐ヶ谷スパイダースは15年目。そこには色合いがあり、長塚さんの新作を求めている。
そういうものをとっぱらった場所が欲しかった。ひとりぼっちで自由にやりたかった。
作品に「浮標」を選んだのは、「浮標」は死と生に徹底的に向き合っている。「葛河思潮社」は答えがでないものを追っていく。遠いようで近いと思った。
☆なぜ演劇なのですか
目に見えない、本来持っている能力を圧倒的に活性化出来る場所。 
いまの世の中はくれるものが多いので、内側から作り出せるものを活性化出来る場所。その最良の場所のひとつが演劇だと思っている。
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てな感じ。