ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

さいたまゴールド・シアター『鴉よ、おれたちは弾丸をこめる』★★★★☆ 

「新視野藝術節New Vision Arts Festival 2014」参加、今回は「フェスティバル/トーキョー14」での公演。
香港での公演は大成功だったようです。香港にもゴールド・シアターのような劇団があり、その方々も観にいらして、すごく盛り上がったとか。Ravens, We Shall Load Bullets/Saitama Gold Theater (Japan)  http://www.newvisionfestival.gov.hk/2014/en/ravens.html

2006年12月にゴールド・シアターでの初演。http://www.saf.or.jp/gold_theater/info/index.html#photo
2013年再演。http://www.saf.or.jp/gold_theater/info/index.html#photo
(↑写真が載っています)

2013年7月、KAATの大スタジオで観た感動(2日間通った私)再び。
 にしすがも創造舎へ。整理番号16番だったので、お目当ての席に(桟敷席入れて5列目センター)
(今日25日だけど)
作: 清水邦夫 演出:蜷川幸雄『二人の青年が、チャリティーショーに手製爆弾を投げ込んだ罪で裁判にかけられている。 そこに、その青年(孫)達を助けようと、爆弾、ホーキ、コーモリ、三味線、ものさし等々の武器を持った数十人の老婆達が裁判所に押しかける。看守を爆殺したのち、老婆達が法廷内を占拠、自分たちの手で、逆に検事らを裁判にかける。警察による強行突入の警告が流れる中、検事や、助けに来たはずの青年にまで、次々と死刑宣告をする老婆達だが・・・。』 
 
それは役なのだけど、ゴールドの女優たちが背負ってきた人生(KAATのときはなかった小道具*も効いている)の重みがズシリとくる。彼女たちの生きてきた人となりが舞台の上で手榴弾のごとく爆発する。
「数百年、数千年前から憎悪で狂っているんだよ」
「人間の恥で黒く染まった鴉なんだよ」
法廷が「生活の場」と同化する**、老婆は「六法野郎」たちを「子宮にのみこんで絞め殺してやる」と怒りを爆発させました。
*おばあさんたちが遺影を背負っています。たくさんの「恥や屈辱」を抱えて生きてきたおばあさんたちに背中がリアルにです。
**老婆達が瞬く間に法廷内を占拠してゆく様子がおもしろい。野菜を切り料理をしているもの、食べているもの、眠るもの、ついには洗濯物を干し出すものも。
裁判所じゃなくて国会だったら・・  今も生きている戯曲ですよね。
 
「外国にもあるんですが、村人たちの宗教的な再現劇、本当の農民や労働者が自分たちの伝承的な物語を作るようなリアルさがあるんですね。みんなお尻を出すところがあるんだけど、自分の晒し出しかたがチャチくない。居直ってるから、それもすごいところです。まあよくやってくれるよね(笑)」と前回蜷川さんがコメントしていました。
そうなんですよ。 かっこいいんです。
 
正直2013年に観たときに受けた衝撃(感動も・・なぜか物足りなさがあった・・上手く見せようというのを感じたのかな?)はなかったですが、ラスト、機動隊の銃撃で倒れたバリケード内の老人たちが、一瞬だけ若い姿で甦る場面に毎回涙が出ちゃいます。
 
今日、ゴールド・シアターの葛西さん(ひとり変身できなかった。笑)はコルセットをしていらした。みなさん、きっとどこかしら痛めているだろうに、それを感じさせないのだから凄い。
お風呂でゆっくりあたたまり、明日の東京楽からフランス、そして凱旋公演(豊橋、川越)まで怪我のないよう踏ん張っていただきたいです。
 
みなさま凄ーーくかっこいいですが、仲良くさせていただいている主演女優の田村律子さん!小さくて細いのにパワフル!かっこいい!!絶望し、孫にまで死刑判決を出し、刺してしまう。おばあさんの目の前にいた孫は「自分を理解してくれなかった男」に。狂気のなかの悲しみ。終演後、可愛らしい女性に戻った律子さんをハグしてきました〜。
 NVAF 2014: Ravens, We Shall Load Bullets by Saitama Gold Theater (Japan)
 

 いただいたフライヤーやチラシの束のなかに川口覚くんの朗読+トーク「東京」のチラシも入っていて、嬉しかった〜。ちょっと安心した気持ちよ・・。
 帰りの駅にランボー(an)。  次はハムレット