この1週間で東京芸術劇場に4回来たわ。
今日はシアターウエスト。私はサイドシート。
作:清水邦夫 演出:熊林弘高 ドラマターグ:木内宏昌
挑発する台詞、美しく輝くことば、そして破滅へ突き進む家族の姿…
あらすじ〈娼婦の館にたむろする若者 出(いずる)は、娼婦やそこに出入りする客たちに怒りやいらだちをぶつけ、挑発する。退屈しのぎに彼らは“家族ごっこ”を始めるが、次第に彼らが実の家族であることが明らかになってゆく。虚構と現実、狂気と正気が入り混じる中、家族が隠蔽しようとした忌まわしい記憶が露呈し始める・・・〉
清水邦夫作品、蜷川さん以外の演出ははじめてだったかも・・おもしろいなぁ。1960年代(学生運動が起きていた時代。「兄」は学生運動に参加し機動隊員に殴られおかしくなっていた)の戯曲が熊林さんの演出により、視覚的にもとても美しい作品になっていました。その熊林さんと木内さんのコンビが『秋のソナタ』『おそるべき親たち』を観て私の中でテッパンだと思いはじめていたのが今日確信に変わりました。秋の真之介くんの舞台はぜったい観にいこう。
そしてこれまた大好きな二村周作さんの美術、笠原俊幸さんの照明、光と陰影もすばらしく。大きな振り子が揺れ、現実と「ごっこ遊び」の境界線がどんどんなくなっていきました。とてもおもしろかったです。ちょっと安部公房っぽい。
ていうか・・あの電球・・というか振り子!なにあれ〜(*'o'*)。
60年代っぽい衣装は同じ伊藤佐智子さん。麦ちゃんのツーピースが可愛かった〜。伊藤佐智子さんは最近だと『繕い裁つ人』の衣装も好きでした〜。『三人姉妹』と『Lost Memory Theatre』では二村さんと一緒。
キャストは「父」中嶋しゅうさんはじめ、「母」鷲尾真知子さん、狂った子供たち:「兄」福士誠治くん、「姉」緒川たまきさん、「弟のフィアンセ」門脇 麦ちゃんと大好きな方ばかり。「弟」葉山奨之くんははじめてでしたが(どうやら初舞台らしい)とてもよかったです〜。また観たい。
門脇 麦ちゃんは、2013年の『ストリッパー物語』を観て「いいな〜」と思ってからCMなど見て好きになっていたので今回楽しみでした。麦ちゃんは、ひとつの過去をないものとして騙し騙し生活している家族、“家族ごっこ”というゲームの世界に取り込まれていく家族の中へ、好奇心旺盛にくるくるとひらひらと切り込んできてかき混ぜて去ってゆく女の子、よかったわ〜。(ミニのフレアースカートもひらひらさせ、奔放にくるくる回るから・・パンちらどころではなかったわ、もぉ〜(*'o'*))
葉山奨之くんは、次の朝ドラ「まれ」で主人公の弟役で出るようです。出演者見たらおもしろそう。麦ちゃんも出るのね〜。http://www.nhk.or.jp/mare/cast.html
会いたいな〜と思っていた大好きな川口覚くんも観に来ていて、ちょこっとお話できて、嬉しかった〜(* ̄^ ̄*)次のお仕事のこと聞いてばかりでドラマの感想(あの、池辺ね)言うの忘れてた〜〜。
そして、日曜も偶然一緒だった友だちと、今日も偶然一緒だったので、感想話しながら帰ってこれて楽しみ倍増でした。
『夜想組曲』のフライヤー。