ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

KAAT×パルコ プロデュース公演『オーランドー ORLANDO』KAAT★★★★★ 


 KAATへ。
[f:id:Magnoliarida:201710082358] 4列目が最前です。よって3列目(しかもど真ん中)。舞台がフラットで観やすい💕
始まって一瞬で、この舞台の虜に。
KAATのホールの大きさ、奥行きを生かした松井るみさんの美術、映像、白井さんの演出がすごく楽しい。生演奏が素晴らしく舞台を盛り上げていた。その演奏(手前にピアノ、奥にパーカッションと管楽器)に戸次さん、池田さん、野間口さんらが時々演奏に加わるのも楽しい。衣裳も、ご機嫌なヘアメイクも、ダンスも可愛かった〜。6人の俳優で20役以上、演劇の醍醐味が詰まった贅沢な舞台です。
 
何度も言っているし何度も書いていますが、私が好きな女優さんは宮沢りえ松たか子満島ひかり多部未華子(「農業少女」でファンに)なんです。彼女らを観るたびに「すごいな」って思うわけで、そして今回の多部ちゃんもやっぱり・・素晴らしくって最高でした。
男らしさ全開の前半のオーランドー、突然女性になってしまった(柔らかな白い背中に女性らしさが・・)後半の女を演じようとするオーランドー、女性のずるさを知ったオーランドー、後半の最後、永遠の命を与えられてしまったオーランドーの背中に悲しみが見えて、ジーンと心に沁みました。
 
小日向文世さんを筆頭に、コロスを演じる3人(戸次さん、池田さん、野間口さん)の熟練したたちの芸達者ぶりをこんなにも楽しめる舞台は、他にないと思うわ(彼らくらい演技できないと成り立たない舞台)。なんてチャーミングな舞台なんでしょう。コロスの白塗りのお顔の表情を観るのも楽しかったし、とにかく、全部楽しかった。
 
コロスたち(オーランドー以外の登場人物)がオーランドーの心情を語り、オーランドーも自分の心情を語る面白いスタイルの会話劇。それらのセリフがシェイクスピアのようだと思ったのは詩のようだったからかな。
 
たくさんキスする多部ちゃん演じるオーランドー。最初にキスを奪うのがエリザベス1世の小日向さん。女王がオーランドーを寵愛したり嫉妬するのは、小日向さんだから愛しく感じちゃう。
 
オーランドーの恋のお相手、ロシアのサーシャ姫を演じた小芝風花ちゃんは、初めてでしたが、彼女もとても良かった〜。
 
観ている間中、6人しかいないこと、出ずっぱりの多部ちゃん、多部ちゃん以外の5人がいくつもの役をこなし、小道具を動かしていることに感動しているのに、カーテンコールにまず並んで立った6人に一瞬たじろぐ・・。カーテンコールから袖にはける時の小日向さんがいちいち可愛かったーー。
 
新国立もチケット取っておいて良かった〜。

原作:ヴァージニア・ウルフVirginia Woolf  翻案・脚本:サラ・ルール  翻訳:小田島恒志 小田島則子
演出:白井晃
出演:多部未華子 小芝風花 戸次重幸 池田鉄洋 野間口徹 小日向文世
演奏:林正樹 相川瞳 鈴木広志
美術:松井るみ 音楽:林 正樹 照明:高見和義 音響:佐藤日出夫
衣裳:伊藤佐智子 ヘアメイク:川端富生 振付:スズキ拓朗 映像:宮永亮、栗山聡之 歌唱指導:満田恵子
http://www.parco-play.com/web/play/orlando/
あらすじ
「16世紀のイングランドに生を受けた少年貴族オーランドーは、エリザベス女王をはじめ、あらゆる女性を虜にする美貌の持ち主。しかし初めて恋に落ちたロシアの美姫サーシャには手ひどくフラれてしまう(
1608年のロンドン大寒波が背景にある)。傷心のオーランドーはトルコに渡る。その地で30歳を迎えた彼は、なんと一夜にして艶やかな女性に変身! オーランドーは18世紀、19世紀と時を超えて生き続け、またもや運命の人に会う。 そして時は巡り20世紀・・・。 愛とは、運命とは、そして言葉とは。16世紀から20世紀へ。 さあオーランドーと一緒に、時を飛び越えてめくるめく冒険の旅に出かけよう」
3世紀も生き続けているのに30代から年をとらない若い貴族
 
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)http://enterstage.jp/news/2017/09/008023.html