ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

PARCO STAGE 三島由紀夫原作『豊饒の海』★★★★ 

 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAへ。サザンシアターなのに世田谷パブリックシアターと間違えて三茶に向かってしまったことに表参道で気づく。焦って銀座線で渋谷経由で代々木へ。なんとか間に合った!
6列の通路側(なのですごく見やすかった)イメージしていた通り世田パブに合う舞台だったな〜。
 
豊饒の海』おもしろかった。東出くんの松枝清顕(まつがえ きよあき)、表情や佇まいが素晴らしくとても良かった。大きくてスタイルがいいので存在感も抜群。
清顕の影を追い続ける男の本多繁邦(ほんだ しげくに)役の大鶴佐助くん、笈田ヨシさん、首藤さん(ご自身がダンスのように動いたのは一回だけ)も良かったな。佐助くん、いいよぉ。
豊饒の海』4部作の大河小説を2時間半の舞台にする。大胆な試みに劇作家の長田育恵、英演出家マックス・ウェブスターらが挑んだ。能舞台を思わせる簡素な空間に夢と転生の物語を立ち上げようとする苦心の舞台だ一舞台作品にした長田育恵さんの脚本が素晴らしいし(と言っても原作4冊とも未読)、マックス・ウェブスターさんの演出も私は好き。
アンサンブルの動きに同じく外国の演出家演出の「春琴」とか「百鬼オペラ 羅生門」を思い出したけれど・・。ステージングは小野寺修二さん(わかるわー)
 
豊饒の海」(第一部「春の雪」、第二部「奔馬」、第三部「暁の寺」、第四部「天人五衰」)より
http://www.parco-play.com/web/play/houjou/
http://www.parco-play.com/s/program/houjou/
脚本:長田育恵 演出:マックス・ウェブスター
出演:東出昌大 宮沢氷魚 上杉柊平 大鶴佐助/神野三鈴 初音映莉子 大西多摩恵 篠塚勝/宇井晴雄 王下貴司 斉藤悠 田中美甫/首藤康之 笈田ヨシ
音楽:アレクサンダー・マクスウィーン ステージング:小野寺修二 美術:松井るみ 衣裳:宮本宣子 音響:井上正弘 照明:佐藤啓 ヘアメイク:川端富生 舞台監督:本田和男
 
豊饒の海」:第一巻は貴族の世界を舞台にした恋愛、第二巻は右翼的青年の行動、第三巻は唯識論を突き詰めようとする初老の男性とタイ王室の官能的美女との係わり、第四巻は認識に憑かれた少年と老人の対立が描かれている。構成は、20歳で死ぬ若者が、次の巻の主人公に輪廻転生してゆくという流れとなり、仏教の唯識思想、神道の一霊四魂説、能の「シテ」「ワキ」、春夏秋冬などの東洋の伝統を踏まえた作品世界となっている。また様々な「仄めかし」が散見され、読み方によって多様な解釈可能な、謎に満ちた作品でもある。(Wikipediaより)
 
今日の日経新聞夕刊はパルコ「豊饒の海」の劇評「 簡素な舞台 夢と転生の物語」(上原克也さん) https://www.nikkei.com/article/DGKKZO37929850Z11C18A1BE0P00/
「時代が異なる各巻の物語を重ね合わせ、時間を頻繁に行き来する形で脚本を構成。1巻冒頭にある東京の松枝邸の場面から、ほどなくして舞台は4巻にある海沿いの通信所へ。各巻の登場人物が舞台上で入れ替わり、交錯する。」「俳優の動きにはダンスの要素が取り入れられ、ときにそれが夢のなかの出来事であるかのような雰囲気も漂う。松枝邸の庭の滝、自刃する勲のまぶたの裏に映った日輪。演出家は作品の鍵となるイメージを舞台上で象徴的に示す。」