第32回読売演劇大賞、最優秀作品賞など決まる…大賞は28日の贈賞式で発表 : 読売新聞オンライン
◆最優秀作品賞=「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」
◆最優秀男優賞=木場勝己
◆最優秀女優賞=岩崎加根子
◆最優秀演出家賞=前川知大
◆最優秀スタッフ賞=渥美博
◆杉村春子賞=新原泰佑
◆芸術栄誉賞=株式会社俳優座劇場
◆選考委員特別賞=「カムフロムアウェイ」
皆さまおめでとうございます㊗️
🏆最優秀男優賞「リア王の悲劇」「天保十二年のシェイクスピア」の演技 木場勝己
「剛」「哀」「狂言回し」どんな役でも…審査評 森元隆樹さん「半ば裸の王様と化した尊大な「剛」のリア王のみならず、国を追われ尊厳を奪われた後の「哀」なるリアにおいても、滑らかな動きと硬軟自在の鮮やかなせりふ回しで、観客の視線を一身に集めた圧倒的な演技力。「リア王の悲劇」での木場勝己は、いつの世も変わらぬ人間の弱さや愚かさを、自然な姿で身に 纏まと い演じ続けた。その姿は、古典であるはずのシェークスピア作品が、現代に生きる我々に直接問いかけてくる物語であるということを、決して押し付けることのない柔らかな演技で届けるものであった。また「天保十二年のシェイクスピア」においては、若い役者たちが紡いでいく物語の縦軸を、鮮明に浮かび上がらせるための横軸としての「狂言回し」役を好演。時に張り詰めた緊張感をほどよく緩め、時にここが要所とばかりに一気に耳目をさらい、見事に舞台を統率していった。まさに、どのような役も自らのものとし、しなやかに演じきる、木場勝己の本領発揮の1年であった。」
演劇の最高形態極めた…審査評 西堂行人さん「演劇の最高形態とは、すぐれたテクスト(戯曲)の上に俳優たちの卓抜な演技が書き込まれ、美術、照明、音楽などが加わって、観客とともに生きた場を生成することにある。それを統括するのが演出家だ。現在の劇団「イキウメ」と演出家・前川知大の共同作業はその頂点を極めた。「奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話」は世田谷パブリックシアターの企画で2009年に初演された。今回、前川が自身の劇団で再創造した舞台は、再演にもかかわらず、まるで新作であるかのように新鮮だった。能形式を取り入れた 静謐せいひつ な空間(土岐研一美術)で客演(松岡依都美ら)を交えて、浜田信也、安井順平、盛隆二ら多彩な男優たちが自在に躍動する。幻想的でありながらもきわめてリアルな時空がそこに立ち現れた。八雲の言葉と前川の演出の見事な合作だ。昨年、最優秀作品賞に輝いた「人魂を届けに」に続いて前川知大とイキウメは再び珠玉の舞台を生み出した。」
杉村春子賞の新原泰佑さんって「御上先生」の彼(松坂桃李くん演じる主人公 御上孝の亡くなった兄の御上宏太)か!おめでとうございます🎉
日曜劇場『御上先生』
— 新原泰佑 (@T__Niihara) 2025年2月2日
御上孝 の兄、御上宏太(みかみ こうた)を演じております。
第3話もご覧くださりありがとうございました、次週も是非お楽しみにしてください。
#御上先生 @mikamisenseitbs pic.twitter.com/MlzLpDoftQ
🏆杉村春子賞「インヘリタンス―継承―」「球体の球体」の演技 新原泰佑
役を柔らかく押し広げる身体能力…審査評 徳永京子さん「優れた技術を持つ人は、まず個人記録の更新を目指すことが多い。あるいは先頭に立って全体を引っ張って行くことを。けれども新原泰佑は、全体の空気を柔らかく押し広げ、新しい景色を立ち上げていくことにそれを使う。外見や生まれを最大限に 活い かして貪欲に成功を追う富裕層のアダムと、 男娼だんしょう しか生きる 術すべ を持たず、あるきっかけから文学に目覚めていくレオという正反対の二役、それぞれの個性と変化を見事に体現した「インヘリタンス―継承―」は、前編170分、後編195分という超重量級のストレートプレイだったが、それでもこの人の身体能力に気付いた人は多かった。役の痛みや喜びに空間が共振する動線を常に生んでいたからだ。ガチャというおもちゃから生命や家族、社会の不確かさを問うた「球体の球体」では、主体性を持ちながらも周囲に起きた波にふわりと乗るアーティスト・本島を、せりふだけでなく緩やかなムーブメントでも表現した。演技とダンスを分けないその能力を、ひとつでも多くの舞台で見たいと願う。」
池田亮さん
第32回 読売演劇大賞
— 池田 亮 _ Ryo Ikeda (@yyyry_ikeda) 2025年2月3日
『養生』にて優秀演出家賞を受賞いたしました。
そして、『球体の球体』にて主演を担っていただいた新原泰佑さんが杉村春子賞を受賞いたしました。
この上なく嬉しいです。誠におめでとうございます。
作品をご一緒いただいた鑑賞者と関係者の皆様へ心より感謝申し上げます。 pic.twitter.com/SNEmZnmpYC
『球体の球体』観たかったけれど、チケットの金額で諦めたのよー。