東京公演千穐楽おめでとうございます。
撮影:本間伸彦さん


ということでラスト紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA。二兎社公演49『狩場の悲劇』5回目【チケット 6,500円】11列センターあたり 上演時間:約2時間50分(休憩15分含む)
東京千穐楽、とても素晴らしく、すごく楽しかったーー。客席も沸いていて、最高でした。
22日の荘銀タクト鶴岡(山形県鶴岡市)から全国ツアーが始まるので、きっとたくさんの方に観ていただけますね!観てほしいー。私はすでにロスです。大ロス。
『狩場の悲劇』全国ツアースケジュールnitosha.com
舞台の評判も良くて、編集長役の亀ちゃんの評判も良くて嬉しい☺️。この舞台のおもしろさ、亀ちゃん次第だったと思うのです。永井愛さんが信頼している亀ちゃんだから、編集長を出ずっぱりにした台本を書いてくださったのかなぁ〜と思ってます(ただの私の思い)。
(最近だと『タージマハルの衛兵』のバーブル、『ブレイキング・ザ・コード』のアラン・チューリング、『終わりよければすべてよし』のペーローレス 、『ポルノグラフィ』のテロリストしかり)
♢あらすじ♢「1880年のロシア。モスクワのある新聞社に、セルゲイという元予審判事が「狩場の悲劇」という自作の小説を持ち込む。それは、彼が実人生で遭遇した殺人事件を題材にしたもので、オーレニカという森番の娘とセルゲイ、知人の伯爵、伯爵邸の管理人が四つ巴に絡んだ愛憎劇。
小説を編集長に預けたセルゲイは、掲載の可否を聞くため、三か月後にまた現れた。「僕の小説には、どんな判決が下されましたか?」
まだ読んでいないと追い返そうとする編集長。だがセルゲイは勝手に小説を語り始めてしまい―――真夜中の編集室で「狩場の悲劇」が展開される」
これまでの感想📗二兎社『狩場の悲劇』4回目★★★★★
東京が終わったのでネタバレも書きます。 あ、前回もネタバレしていました。
〝その悲劇は、恋の形をしていた。〟
🦜「妻は夫に殺された。妻を殺したのは夫…」
深夜、編集室に現れた元予審判事のセルゲイ(溝端淳平)が、うたた寝している編集長(亀ちゃん)をオウム🦜の声真似で起こし、3ヶ月前にあずけたけれど読んでもらえてなかった自作小説「狩場の悲劇」を読み聞かせ… と、そこに小説世界が現れる。ゾーリカという愛馬(🪑)まで現れて、だんだん小説にのめり込んでいく編集長と一緒に観客ものめり込んでいく。ラストはもっと後で書くけれど、永井愛さんの巧みな仕掛けに膝を打ったわけです!


パンフレットの表裏のデザインが舞台の構図を表していました。表裏の枠の数の違い!ご覧になった方はお気づきですよねー。
森番の家で、出会って間もないセルゲイとオーレニカ(原田樹里)が、オーレニカが気持ち良さそうに詩に節をつけて歌っていた〜父親ニコライが口ずさんでいたというチュッチェフの詩の話から、レールモントフの詩をふたりが暗唱して意気投合する場面で、後ろにいる編集長も小さな声で暗唱しているとか、亀ちゃん編集長も細かくいろいろやってくれている。全員そう… 毎回ちょこちょこ表情と変えたり、アドリブ入れたり、そのライブ感がたまらない舞台でした。観るたび発見があったので目が足りなかったです。
そういえば、今日のセルゲイ、オーレニカが年齢が3倍くらい上の伯爵邸管理人ウルベーニン(佐藤誓)と結婚すると聞いて「あの?」と驚くところでウルベーニンの頭を揶揄する仕草をしなかった!ブラックなセルゲイを感じる場面をたくさんありますが、人の容姿を笑いにするところは嫌でしたから、あの仕草がなくなってよかった。たまたまかもですが。
結婚式の日、ウルベーニンと腕組み結婚式に向かうオーレーニカを見て「行きたくない」とごねるセルゲイに編集長が「あなた付添人でしょう」と言って行かせるのですが、セルゲイを嫌っているポーランド人プシェホーツキー(加治将樹)が、新郎のようにセルゲイに腕を出したのも初めて見たけれどおもしろかった!
私が編集長の次に好きなナージェニカ(大西礼芳)は、好きな人にもしっかり自分の意見を言える👏👏女性なのに、男を見る目がまるでない。一年も放っておかれてもなお愛しいセルゲイに告白するも答えはピロシキではぐらかされる。いつも近くで支えてくれているドクトル(岡田地平)と、いつか幸せになってほしい。諦めないでドクトル!
あ、一幕終わりに編集長がピロシキを最初1つと言ってから2つに言い直して買ったのは、小説の先を読んでいたからですね。
俗物的だけど真っ直ぐな性格なのでなぜか憎めない玉置玲央くん演じる伯爵。財産をポーランド人の妻とその兄に没収されても大好きなセルゲイとずっ友でいられるからお金持ちじゃなくなっても幸せそう。衣裳チェンジがたくさんあり、ちょっぴり羨ましかった編集長ファンの私。
登場人物の中で相手によって態度を変えるクジマ(伯爵の従僕)を怪しさたっぷり演じているホリユウキくんの小物感も良かったな。
有能な管理人、佐藤誓さん演じるウルベーニンはほんとにかわいそうだよー。19歳のオーレニカに恋心を抱いていて、(愛のない)結婚して(愛のない)伯爵の情婦になる裏切りがあっても、最後まで純粋でした。なのに冤罪で… (セルゲイーー💢)
つづけまーす。まだパラパラ書く。
ここから大いにラストのネタバレします。
原作は最初と最後の数ページが編集室で、編集長が小説を持ち込んだ予審判事と話す〝現実世界〟、その間に予審判事自らの実話を元にした〝犯罪小説「狩場の悲劇」〟が挟まれている。その小説部分に予審判事の文章に対する編集長の突っ込み〝注釈〟がある。永井愛さんはその注釈を舞台に出来るかなと思ったそうです(パンフレットより)。注釈には「A.Ч」の署名が…おお原著者アントン・チェーホフだ!という三重の構造(「狩場の悲劇」にはいくつもの恋愛も書かれている)が、さらに四重となるラスト!!〝メタフィクション〟大盛りです。
「独創的で文学的でもある。面白かったなぁ」けれど〝真犯人が書かれていない〟から掲載はできない。本を読み返して「あなたが真犯人だと」気づいたと古畑任三郎ばりに言う編集長。そこで舞台上はまた8年前にあの日に。
劇中3回くらい小説を書いていると匂わせるセリフがあったのですが、セルゲイに自首を促す編集長に「あんたが僕らを書いたんだよ。アントーシャ・チェホンテさん」と予審判事のセルゲイ。登場人物たちも出てきてわちゃわちゃクレームをつける…という(ピランデッロの『作者を探す六人の登場人物』の、未完のまま放り出された登場人物たちような)楽しいラストが用意されていました。ワーワー言われ、「今書きかけのこの芝居だって誰も幸せになりはしない」と。編集長が『桜の園』を書いていたことがわかる、演劇ファンに素敵なプレゼントが用意されているようなラストでした。
そして暗転。うたた寝している編集長が登場人物たちに起こされて、カーテンコールへ。最後まで楽しい二兎社の『狩場の悲劇』でした。
『狩場の悲劇』は「A.Ч」アントーシャ・チェホンテというペンネームで1984年から新聞に掲載されたもの。
撮影:本間伸彦さん



原田樹里さんが見事に演じたオーレニカもあと3回。12月からは川添野愛さんが引き継ぐ。公演中、カンパニーの皆さまは川添さんともお稽古していたのかな。
📗『狩場の悲劇』の舞台写真。

撮影:本間伸彦さん
【6/28-29上演|#二兎社】
— 北九州芸術劇場(J:COM北九州芸術劇場) (@kicpac) 2025年11月20日
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\📸舞台写真到着📸/
『#狩場の悲劇』東京公演が無事閉幕!
キャスト・スタッフの皆さま、お疲れ様でした👏 いよいよツアーがはじまります〜!!
本作の舞台写真を劇場HPにもアップしました◎ ぜひご覧ください🐰✨↓
撮影:本間伸彦
🔗 https://t.co/mbFMFV9A40 pic.twitter.com/Bh25jjd0Hu

パンフレット追加しちゃった。