最近小劇場のもよく観に行きますが、やっぱり劇場の雰囲気は大きいほうがワクワクします。小劇場って劇団の方々のお友達や関係者が多いのでどうしてもアウェイ感があるんですよね。
劇場にタキシードのおじさま、おにいさま方(ホスト側)がたくさん・・ 今日だけなのか、いつもなのか・・ お出迎えされているようでドキドキしました。
今回の美術はややシンプル(エジプトからローマ場面が交互に転換するたびに彫像が変わるのです。エジプトは白いスフィンクス、ローマは狼と双子の兄弟の白い彫像の両脇にスイレンの花←エジプトの国花)ですが、とても豪華なキャスト、豪華な衣装に興奮しました。目も耳も心も満たされる時間です。休憩15分入れて3時間15分でしたが、睡眠不足なのに疲れることなく眠くもならず楽しかったです。私は第二幕のほうがスペクタルな戦闘シーンもあり、ワクワクして楽しかったです。まだほとんど読んでいませんが、美術を知るためにもパンフレットは買っておいてよかったです。
蜷川さん曰く「戯曲はおもしろくない」という『アントニーとクレオパトラ』ですが、演じる方々が登場人物に息を吹きかけることにより本当に楽しい作品になっていました。
ローマの英雄マーク・アントニーがエジプト女王クレオパトラに愛を捧げた物語。ですが・・アントニー(吉田鋼太郎)とクレオパトラ(安蘭けい)に「バカップル」という言葉をひさしぶりに思い出しましたよ。鋼太郎さんは相変わらず、とてもよかったです〜。強いだけじゃなく部下思いなので、上司だったらついていきたいタイプです。そんな英雄の片鱗を残しながらも、クレオパトラに恋にした(不倫ですよ)アントニーは、ちゃっかりシーザーの姉と結婚しちゃったりしますが、無邪気でかわいくて憎めない男です。鋼太郎さんだからかもですが、なんだかアントニーおじちゃんが身近に感じました。安蘭けいさん演じるクレオパトラもアントニーを振り回す魔性の女の面もありますが、サバサバしていてとてもチャーミングです。思いが裏へ表へと飛ぶような独り言のような台詞が楽しかったな。ふたりの恋の駆け引きの結末は・・・
今回もよこちんさんはステキでした〜(セクスタス・ポンペイ/将校/ディシータス)大きいしイタリア人っぽいお顔だからか・・衣装もよく似合います。今回、かっこいいなぁーーーと思ったのはシーザーを演じた池内博之くん!!このシーザーはジュリアス・シーザーの姪の息子オクテヴィス・シーザーです。(だからアントニーよりずっと若いし)精悍で堂々としていて、どう見てもかつての英雄マーク・アントニーより強そうです。ワイルドなシーザーを見る私の目は、は〜とになっていたと思います。
あと橋本じゅんさん演じるイノバーバス(日本人的なのかも)、二反田雅澄さん演じるエーロスとアントニーとの最後の場面にジーーーンと泣かされました。