こまばアゴラ劇場にて時間堂。
これはもう・・スキです。この作品を2011年最後に選んだ自分を褒めてあげましょう。と思いました。
脚本：吉田小夏（青☆組）、演出：黒澤世莉。『その川には、龍の女が住むという。舞台は在りし日の東京。川や土と共に暮らす日々のあった頃。氷屋を営み、その財と力で名を馳せたある男と、その一族の物語。その年の氷の味は、初雪の色と龍の機嫌で決るらしい。川面を清める桜を待って、冬の星座が雪を降らす。梳いた黒髪、銀の帯、結んだ小指のその先に。「雪の白さに惑わされてはなりません。冷たく見えても、その下には、抗えないほど赤い血潮が隠れているのでございます。」』http://www.jikando.com/
しっとり、そしてしっかりした丁寧な脚本と演出。とても面白かったです。ただ・・隣りの男性の寝息で数回集中が途切れた〜(T_T) 年末でお疲れだと思うけれど・・。あと２人くらいの女優さんの着物の着崩れが気になっちゃったかなぁ。それ以外はバッチリ好みでした。
ほとんどの出演者が二役で、スマートに時空を超えて行き来する演出。私も美しく澄んだ夜空を見上げ、梅ちゃんと氷星を探しました（のような気持ちになりました）。衣装も声も違うので、観ている私は戸惑うことなく楽しみました。この戯曲を小説にして欲しいなぁ。
あ、時間堂の窪田優さんがとてもステキでした。ちょっとおばかさんだけど負けず嫌いでがんばり屋さん（悲しい生い立ち）の女中・吹雪ちゃんと、一代目の愛人・白雪（最初同じ方だと思わなかったくらい！）の二役。白雪さんの美しさにぽぉーーっとなってしまいました。ほんと、透けるように淡い白雪のようでした。
