ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

趣向『中也論 よごれたかなしみ』★★★★ 

  STスポット横浜にて。横浜市民なのに会社が東京なので横浜19時開演は間に合いません・・・そんな私に嬉しい20時始まり。
時間堂の舞台のアフタートークで黒澤世莉さんとオノマリコさんのトークは聞いたことがあったのですが、観るには至らずにいた「趣向」ですが、今回の決め手は大川翔子さんの出演でした。
国語の教科書に載っていた中原中也は少し影のあるジャニーズ系イケメン(修正に修正を重ねられ?)でしたよね。切り抜いて定期入れに入れたくなった女子高生は私だけじゃないはず・・。でも、興味はそこまででした(笑)オノマリコさんはそこで終らず・・書いたんですね。30歳にしてこの世を去った詩人の生涯をお芝居にしたんですね。『中也論』として。それは、中也の妻・孝子が夫を語るかたちではじまりました。
お芝居の内容は『中也論』という大きさではなく、愛息子の死から一年後〜亡くなるまでの鎌倉での生活を切り取った感じでしたが、どんなひとだったのか少しわかった気がします。生意気でけんかっ早いのか・・私が持っていた中原中也のイメージと全然違ってた・・。なので、繊細でさみしがり屋の中也のこと、もっと知りたくなりました。
そうそう・・写真の印象ですが、私は(私も?)小林秀雄のほうがステキって思っていました(ロマンスグレーのイメージ。長生きするほど教科書に載る写真もおじさんになっちゃうんですよね。笑)高校3年のときの国語の先生が変わった方で、1年間小林秀雄の本をテキストにして授業したんです。まさか中原中也の愛人泰子を略奪していたとは(奪い切れていなかったわけですが)・・・そんな三角関係のことは先生教えてくれなかったわ。
おもしろかったです。書生さんが時空を超えて中也になったり、泰子が佐規子と改名したことで二人の名前がごちゃまぜとなり、中也に「詩人をやめろ」という装丁家の「ジィちゃん」こと青山二郎小林秀雄富永太郎も演じていたりで、自分の「眼」と頭の整理が大変でしたが・・。
小栗剛さん演じる中原中也は、どうしようもないオトコなのににくめない詩人でした。そして中也は自分の愛人を奪った小林秀雄のことも憎めない。そんな男たちを女は憎めない。ジィちゃんも中也を憎めない。
それにしても・・中也のお葬式で号泣しながら結婚することを告げる泰子。涙の理由はなんだろう・・もっとしたたかそうなんだけど(笑) 
 少し時間ができたら中原中也の詩集でも読んでみよう。
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん http://www.aozora.gr.jp/cards/000026/files/894_28272.html 
 
あらためていくつか詩を読んでみたら・・・そういうひとだった!すごく生命力があって鋭くて荒々しくて愛嬌があり魅力ある詩ばかりだった。 http://reservata.s123.coreserver.jp/poem-chuuya.htm
 
あれは「生ひ立ちの歌」ね。