ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

【おかえり、亮ちゃん】田島亮くん(・中嶋将人)と浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き!! 成河くん、亀田佳明さま、イキウメと浜田信也くん、宮沢氷魚ちゃん、大好きです。 演出家・藤田俊太郎くんを応援しています。小林賢太郎さん・片桐仁さんが大好き。ラーメンズは永遠に好き。BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、B'z、EddieRedmayne、大橋トリオ、kitori、宮本浩次さん。みんな大好き。なにより空が好き。 都々逸やっています。

松岡和子のシェイクスピアセミナー『じゃじゃ馬ならし』★★★★★

山崎清介演出の子供のためのシェイクスピア、2019は『じゃじゃ馬ならし』です。

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今年も松岡和子先生のシェイクスピアセミナーに行ってきました。赤坂区民センターです。私の母校・山脇学園のすぐそばですが初めて入りました。

じゃじゃ馬ならし』は蜷川さん演出の『じゃじゃ馬馴らし(*)』を観ましたが、和子先生から翻訳のお話を聞くのは初めてだったので、すごく面白かった。和子先生が初めて話したというシェイクスピアの劇団話も聞けて楽しかったです。

 

原題が「The Taming of the Shrew」(Shrewは「尖ネズミ」の事だけど「扱いにくい女」の意味ではない。)「The Taming of a Shrew」というお芝居がすでにあって、シェイクスピアはそれを元に場所をイングランドパドヴァに変えて(a Shrewの方がアテネギリシャ)同じ二重構造の設定、主人公もクリストファー・スライという名前。状況・大筋も同じに戯曲を書いたのでしょう。多分。

2作品の大きな違いは、枠が閉じるか閉じないか。劇中劇で終わるのがシェイクスピアの「the Shrew」のほう。「a Shrew」はスライが目を覚まして夢落ちで終わる。実際に起こっているから夢ではないのだけれど、スライの夢だった〜で終わる。これが今やるにあたって難しいところ(**)

 

(*)ペトルーチオが筧さん、キャタリーナが当時の市川亀治郎さん。妹のビアンカが月川くん、ルーセンショーが山本裕典くん。

「女性を調教しちゃう内容ですが、私はフェミニストじゃないし、フィクション(シェイクスピアの戯曲)だし、酔っぱらいの夢(まったく男ってば・・女性より弱っちいから願望なんですね)だと思うので、全然大丈夫。全員男性だから笑える~。」と2010年の観劇したとき、こう感想に書いていました。

 

(**)今日のお話でも出てきましたが、『じゃじゃ馬ならし』は二重構造。外枠(イングランド。酔っ払いのクリストファー・スライという鋳掛屋にイダズラを仕掛ける)があり、中(パドヴァ(パデュア)が劇中劇。領主がクリストファー・スライを貴族と信じ込ませる主筋(劇中劇)に移る。(←うまく説明できない)

劇中劇でもシェイクスピアお得意の「替え玉」が出てきます。例えば

 ルーセンショー → キャンビオー(ラテン語家庭教師)

 トラーニオ →  ルーセンショー

 

(*)ペトルーチオがカタリーナを食べさせない、眠らせないといったと調教する「Tame」が現代ではDVになってしまうので、戯曲通りの配役でやるのがとても難しい、だから和子先生が蜷川さんに「オールメールで」と言って、そうなったそうです。

あ、田島亮ちゃんはトラーニオでした。「ルーセンショーの召使いでご主人様のためにルーセンショーを演じるトラーニオを演じている田島優成くんでした(←ROOKIESに出てた。)声も滑舌もよくコミカルな演技が良かった!姿勢の良さも好きだな。」と当時の私の感想。

      話を戻します。

クリストファー・スライがペトルーチオとして劇中劇に入っていくじゃじゃ馬ならし』は、外枠に戻らず劇中劇で終わるお芝居が多いそうです。確かに蜷川さん演出もイングランドに戻らなかったので(夏夢みたいに)「夢でした〜」って終わらず、というかクリストファー・スライの事なんかすっかり忘れて終わりました。今日思い出したくらい!

子供のためのシェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』はキャストが男性と女性なので、そこを山崎清介さんがどう演出するのか・・・今回はお稽古場に行かれていないので和子先生も知らないそうです。そしてどう終わるのか。山崎さんの台本には「ラストは未定」と書かれているそうです。枠は閉じるのか、閉じないで終わるかは観るまでわかりません。

ちなみに子供のためのシェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』は小田島雄志翻訳使用です。

      順不同で書いています。 

 

『じゃじゃ馬馴らし』のラスト。3組の新婚カップルの新婦が賭けをしてペトルーチオが勝って、そして、お芝居の最後の2行。

Hortensio remarks「Now, go thy ways; thou hast tamed a curst shrew.」(完了形)

thy はYou ペトルーチオのこと。 thou / thy / thee / thine = you / your / you / yours

to which Lucentio replies,「Tis a wonder,  by your leave, she will be tamed so.」(この原文の will be tamed so が未来形だと)

この2行の訳は坪内逍遥訳以降 小田島雄志訳までどちらも完了形で訳されてきています。訳している時に「will be」に気付いた和子先生!そこでルーセンショーのセリフを未来形に訳しました。(「will」は未来を表す助動詞)

Hortensio「さあ、行った行った、手のつけられないじゃじゃ馬を調教しちゃったな」

Lucentio「摩訶不思議だ、楯つくようだが、この先もあの人がああやって飼い慣らされていくのかな

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山崎さんの演出のラストが気になりますね。この場面で終わるのか、それとも外枠に戻ってクリストファー・スライで終わるのか。

 

和子先生は「翻訳家は演出をしない」ことを心がけているそうです。

例えば、「 I love you. 」は

「私はあなたが好き」で止める。「私はあなたが好きだわ」「だわ」を使うことはしない。演出することになってしまうから。

 

      また書くかも。

 

www.canonkikaku.com

 

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シェイクスピアの悲劇は「結婚から始まる」、喜劇は「結婚で終わる」って。そういえば!!

シェイクスピアは当時、衣装はスポンサーである貴族のお下がりだったんですって。

最後に、

森新太郎さん演出の「ハムレット」のお話も少し。あの有名なセリフ「To Be or Not To Be」「生きてとどまるか、消えてなくなるか、それが問題だ」の「Be」のところ、とどまるじゃない方が・・という話をしたら森新さんは「とどまる」がかっこいいから使いたいといったとか・・そう言いうお話で白熱しているようです。「ハムレット」のチケット、取れますように!!

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