マームとジプシーMUM&GYPSY 15th anniversary year vol.2『COCOON』観劇。マチネは上から全体を観たいと追加した2階最前列、ソワレはF列(最前列でした)で。
2013年2015年の客席数300程度の劇場から800席以上の大劇場での公演になったので、演出も演技も大幅に変わったこともあり全体を観たかったのです。床にあたる照明も。実際内田くんのセリフのないときの活躍は上からの方がよくわかりました。
マームとジプシー『cocoon』関連
東京公演(プレイハウス)は中止でしたが、長野・京都・愛知・福岡・沖縄を経ての埼玉公演。ツアー最後は北海道というcocoon。
戦争中にあっても運動会があったり学生生活を送っていた少女たちの日常は賑やかだった。サンから「3月」という言葉が出て一変、破壊される日常。校舎から防空壕、そしてガマへ。再演までなかった内田くんの役、彼の体と声で死に晒されていく負傷兵士らの恐怖が加わった。慰安婦がいたことがわかるセリフも前はなかったような…(うろ覚え)「慰安婦」と、少女が青酸カリで自決しても守りたかった「純潔」の対比。
けれど、少女たちの憧れと恋の感情、サンとマユの感情が弱くなっているように感じた。だからマユが「ぼく」と言うけれど王子様感とジェンダーだとわかりにくくなっていたなぁ。(cocoonの意味は繭、繭で守られているサン)でも毎回菊池明明さんはカッコイイなぁと思う。明明さん以外にマユを演じられる俳優はいないと思う。それは青柳いづみちゃんも。いづみちゃんの「声」から放たれるものに圧倒される心地よさったら他にはないですから。シズル・高田静流ちゃんの声と存在も好き。
サンの家族のこともお母さんにいい匂いの石鹸をとっておいてねとお願いするところのみ。ガマの中ではどうか石鹸のいい匂いを思い出して〜と願わずにいられなかった。兄の存在があったのは初演かな?
はじまりとおわりが2022年の劇場。戦争が続いているけれども「震災なんてなかった世界を想像」できること。
今回は生演奏というか、俳優たちが代わる代わるに生で音を作っている演出がすごく良かった。
アフタートークでも「音」を大事にしているお話が聞けました。劇場で目撃すること、劇場で感じる空気、そこで体感する音。月日をかけて沖縄で録ってきた音たち、そしてありものではなく使われているのは役者が発する音、体の中の音。心臓の音は内田くんの心臓の音だそう。
疲れたので取り急ぎ。劇チョコの『ガマ』を同じ時期に観ることができて良かった。資料も役に立ちます。
劇団チョコレートケーキ『ガマ 』★★★★★
マユという役の存在が更に様々な見え方をし、物語としての「cocoon」藤田貴大 ×今日マチ子 cocoon 2022.8対談@那覇
これを読んで、今回のマユの演出はわざとそうしたことがわかりました。
そういえばまだ豪に招集される前、少女のひとりが空襲で背中を火傷を負ったのを見せる場面なかった。
久しぶりに今日マチ子さんの原作を開いたら2013年のチケットが😊