ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

『エンジェルス・イン・アメリカ』第ニ部「ペレストロイカ Part2 Perestroika」★★★★★

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新国立劇場 小劇場にてフルオーディション Vol.5「エンジェルス・イン・アメリカ Angels in America」第ニ部「ペレストロイカPart2 Perestroika」観劇。今日もC1 列にて(すごく良いお席!)。 


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★4月30日に観た第一部「ミレニアム迫る」

magnoliarida.hatenablog.com

第二部「ペレストロイカ」、心踊る観劇となりました。ファンタジーだからできる演劇の仕掛けが詰まっていて楽しかった。生きるために一緒に立ち止まり旅をした充実感。最後は大きなメッセージを受けとり涙が止まらなかった。小田島創志さんの翻訳が今回もとても良い!

と帰りに感想Tweet

続きはあとで書きます。もう一回×2日観るから、それからでもいいかなぁ。素晴らしい演劇体験ができます。ぜひ。

www.nntt.jac.go.jp

この公演では何回も出てくるHomosexualityという言葉がスッと耳慣れて入って来たんだけど、ホモって略さなかったからかな〜。

水夏希さんのマネキンがホンモノみたいでびっくり🫢しました。天使もチャーミング。

乘峯雅寛さんの美術は二重の額縁のみであとは病室の場面はベッド、ジョー・ピット家には扉サイズの壁、セントラルパークにはベンチがあるだけ、くらいシンプル。「劇場に前からあった?」かのようになじんでいた額縁の上にあった縄のようなものが第二部で降りて来て、ある場面(私たちも上がる)のセットになったのにもびっくり。ラストのセントラルパークのあれは実物大かしら… 。

これから読むけれど、1,000円のパンフレットの充実ぶりも嬉しい(他の劇場は見習ってほしい)

https://www.youtube.com/watch?v=IMpakI1iyTA

作:トニー・クシュナー 翻訳:小田島創志 演出:上村聡史
美術:乘峯雅寛 照明:阪口美和 音楽:国広和毅 音響:加藤 温 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:谷こころ/渡邊千穂 舞台監督:棚瀬 巧 技術監督:小西弘人
キャスト:浅野雅博 岩永達也 長村航希 坂本慶介 鈴木 杏 那須佐代子 水 夏希 山西 惇


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スペシャルコラムその1>萩尾 瞳さん(映画・演劇・ミュージカル評論家)

<スペシャルコラムその1>笑いと驚きのジェットコースター ~『エンジェルス・イン・アメリカ』~ | 新国立劇場 演劇

「この作品のブロードウェイ初演時(1993年)には「国家的テーマについてのゲイ・ファンタジア」という副題も付いている。大げさな副題は、もう、作家トニー・クシュナーの茶目っ気由来でしかないと思う。いや、内容を言い得てはいるけれども。実際の舞台は、笑い満載の、いっそファンタジー・コメディと呼びたいものなのだ。」
「物語の主な背景は1985年~86年のニューヨーク。エイズが同性愛者だけがかかる不治の病だと思われていた頃だ。それで思い出すのがミュージカル『RENT』(1996年ブロードウェイ初演)だ。1991年のニューヨークを舞台にしたこの作品にも、エイズが重要ファクトとしてある。もちろん、テイストは全く異なる。ただ、世紀末とエイズが醸す終末感が漂うなか、生き方を模索する人間たちのドラマという意味では共通項はある。」
「主な登場人物は、赤狩りに辣腕を奮いレーガン政権にも食い込む弁護士ロイ・コーン、彼が目をかけるモルモン教徒で隠れゲイのジョー、その妻で抗不安薬を飲み過ぎては妄想の世界を彷徨うハーパー、ジョーと同じ裁判所で働くルイス、その恋人プライアー、看護師ベリーズ、そしてジョーの母親ハンナ。」
「ところで、タイトルは『エンジェルス』と複数形なのに、舞台に登場する天使は一人だけ。ということは、天使のメタファーがいるわけだ。それを見つけるのは、舞台を見てのお楽しみ。ええっと驚く第一部の幕切れに、優しい希望が広がる第二部の幕切れまで、刺激的で楽しい旅路になるはずである。」

 

<スペシャルコラムその2>トニー・クシュナーの作品たち――スピルバーグとのコラボなど ~『エンジェルス・イン・アメリカ』~ | 新国立劇場 演劇

「2005年製作の『ミュンヘン』(エリック・ロスと共同脚本)だ。おそらく、ユダヤ系のリベラリストという共通項も手伝い、良いチームとなったのだろう。それに、『フェイブルマンズ』で描かれるようにスピルバーグの母はピアニストで、クシュナーの方は両親共にクラシック音楽演奏家だったことだし。
「コラボは『リンカーン』(2012)、『ウエスト・サイド・ストーリー』(2020)と続く。」
クシュナーのキャラクター設定はとても緻密でリアルだ。天使が突然降臨したり、正体不明のツアー・コンダクターといきなり北極にワープしたり、ぶっ飛んだストーリーがとても楽しく魅力的な『エンジェルス・イン・アメリカ』の登場人物も、やはりリアル。ジョーはモルモン教徒でなくてはならないし、その妻ハーパーは精神安定剤中毒にならざるを得ないし、二人が住むのはニューヨーク・ブルックリンでなくてはならない。そこは、舞台を見れば納得するはずだ。」

スペシャルコラムその3>萩尾 瞳さん(映画・演劇・ミュージカル評論家)

<スペシャルコラムその3>多彩な登場人物――わけてもロイ・コーン――について ~『エンジェルス・イン・アメリカ』~ | 新国立劇場 演劇