当日券の人たちがぎっしり。
プレイハウスにてNODA・MAP 第26回新作公演『兎、波を走る』観劇。やっと観に行けました。友だちがチケット取ってくれたとても観やすいD席にて。ありがとう。
まだ解決されていない問題を演劇にする野田さんの覚悟をヒシヒシと…。
キーワードぎゅーぎゅーに詰め込まれてちょっといま頭の中パンパンなので、後で書きます。
「もう そうしよう。」「妄想しよう」は『小指の思い出』、『MIWA』でも… あの時は妄想の海の底へ逃げ込む設定だったなぁ。
今回は「とり返しのつかない」時間へ私たちを連れていった… まだ終わっていないことを突きつけてくれた。いつも「忘れられることに楔を打つ」野田さん。
https://www.nodamap.com/usagi/introduction/
まとまった感想が書けないので…
NODA・MAP最新作『兎、波を走る』(作・演出:野田秀樹)が開幕~ベールに覆われていたものが見えるとき…【ゲネプロレポート】 | SPICE (取材・文=木俣冬さん)https://spice.eplus.jp/articles/319416
「『兎、波を走る』は、脱兎(高橋一生)を追って不思議の国に行ってしまったアリス(多部未華子)と、娘を探し続けるアリスの母(松たか子)の物語という主線と、潰れかかった遊園地の物語が、2本の平行世界のようにして猛スピードでひた走っていく。
潰れかけた遊園地は不動産業者のシャイロック・ホームズ(大鶴佐助)によって競売にかけられているところ。元女優ヤネフスマヤ(秋山菜津子)はこの場所で幼い頃、ママと見た「アリスの物語」を再現したくて、第一の作家?(大倉孝二)に脚本を書かせている。だがそれは、幼い頃に楽しんだ物語とは違っていて、気に入らないヤネフスマヤは第二の作家?(野田秀樹)にも依頼する。
おなじみの『不思議の国のアリス』では、アリスが大冒険のすえ現実の世界に戻っていくが、第一、第二の競作するアリスの物語は、混乱の様相を呈していく。さらに、第三の作家?(山崎一)が現れて、世界はさらにまたひとつ、開かれていく。オリジナル作品が時を経て換骨奪胎、あるいは二次創作されていくうちにずいぶん様変わりして、それが無数のマルチバースとして存在していく。だが、ガワは変わっても芯の部分はひとつーー。混乱の闇の果て、アンダーグラウンドに奥底に潜む芯なる部分にかすかな光が当たる。素早く変わっていくいくつもの世界の行き来を追いかけているうちに、ベールに覆われていたものが見えはじめて来たときの、衝撃たるや。」
因幡の白兎の如く波打ち際に兎
高橋一生くんの役は脱兎(だっと)。白兎。「不思議の国のアリス」の白ウサギのように懐中時計をぶら下げています。後に脱兎が実は〜だと明かされますが。
「じっと見ると見えないけれど、さっと見ると見える…兎」を見てしまったアリスは兎の後を追っていくこくことで不思議の国の世界へと迷い込んでいったことがわかり、お母さんは脱兎を追いかけます、アリスのように。娘のアリスの探す母親の松たか子ちゃんの声の音がね、とにかく、あの声が叫びを訴えかけてくるのよ。けっこう序盤でアリスが横山めぐみさんのことだとわかるので、観ながらテレビで拝見しているお母さんの顔が松たか子と重なって見えてくるのですよ。
今回は私の大好きな女優(松たか子、宮沢りえ、多部未華子)のうち二人の共演ですが、多部ちゃんも声の音が凄く好き。初めて観たのが野田さんの「農業少女」で、そこから大好きに… というわけで、既婚なのに少女のような声と容姿の多部ちゃんのアリスもとてもいいのです。
そしてチーム・ヤネフスマヤ(秋山奈津子・大倉孝二・大鶴佐助・山崎一)の安定感!佐助くんをやっと見つけてくれて野田さんありがとう。
つづく
そして作家 vs AI 。メタバースやアバターが登場するという盛りだくさんな内容なので、もうどうかしてるくらい私の頭パンパンで、どう書けばいいのか… 虚構のなかにある現実、もちろん物語は虚構なんだけどChatGPTで書かれた物語は虚構のなかの虚構。
というか、もう一回観たいな。いつもは2回観る野田地図だけど、今回一回しか予定していなくて… うーん。2階からも観たい。