ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

彩の国シェイクスピア・シリーズ第27弾 『ヘンリー四世』1回目★★★★★ 

行ってきました。昨日が初日なので今日は2日目(*^o^*)
まずは与野本町駅から(笑) ヴィ・ド・フランス店内のギャラリーコーナーに『シンベリン』と『トロイラスとクレシダ』の舞台写真が飾られています。私は外からガラス越しに見ました。
 そして新しい手形レリーフ  左利きなのね。
 トロイラスくんとクレシダちゃん。
ちなみに ↑ これら以前から設置されている手形レリーフ http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20120403
 
 ガレリアには次の公演のポスターも。
 細野晋司写真展「知らない顔」開催中。大竹さん(エレクトラ)、りえちゃん(透明人間の蒸気)、竜っちゃん(ハムレット)、杏ちゃん(ハムレット)からはじまり、たくさんの「終演直後の楽屋」で撮影された俳優さんたちの写真が飾られていましたが、写真撮影は禁止でした。ざんねーん。本を買ってくださいってことね(-_-)。

 
ホワイエにはお花がいっぱい。  ←カラマーゾフの3兄弟が並んでいました(*^^*)。
 
 パンフレットは同じ写真で赤いものもありました。イングランド軍=赤ですが、私はセピアを買いました。
『ヘンリー四世』、凄く面白かったです!4時間20分の長さを全然感じないほど楽しくて、心からのスタンディング・オベーションで拍手しました。そう・・『シンベリン』を観たときと同じ感覚です。いっぱい元気もらってきました。
二幕が始まる前に蜷川さんをお見かけしたので「凄く面白いです。楽しいです」と伝えたら、「それは良かった」とニッコリ。お元気そうでした。
 
ハンプティ・ダンプティのようにチャーミングな吉田鋼太郎さんですが、あんなに飛んだり跳ねたり・・どうか最後までお怪我のないようにと思います。だって、まだ2日目ですからね。あの太っちょのお肉をつけているだけでも大変なのに・・お腹がじゃまでお膝が見えないでしょう。なのにまぁーーー動く動く踊る回るくるくる動くんですよ、陽気で好色な飲んだくれのサー・ジョン・フォールスタッフ!不器用すぎる中年騎士サー・ジョン・フォールスタッフ!悪態ついても女たちに愛されているサー・ジョン・フォールスタッフ!鋼太郎さんがお怪我でもされたらこの舞台は成り立たないですから、毎日体のケアを充分にしていただいてくださいねー。
物語は鋼太郎さんにひっぱられて劇場まるごとズンズン進んでいく感じ。ヒートアップするとタイトルロールであるイングランド国王ヘンリー四世(ハル王子のパパ:木場勝己さん)が重厚に出ていらして舞台を落ち着かせます。木場さんのヘンリー四世も本当に素晴らしくて(最近では、海辺のカフカのナカタさん。日の浦姫物語の説教聖。どれもすばらしい!)出ていらっしゃると背筋が伸びます。

どこから書こうか、また迷います。ネタバレもしたくないし・・とにかく長い時間なので飽きさせないように場面転換していきます。とてもシンプルな美術、それを動かすスタッフワークも素晴らしかった。俳優さんたちも自ら大道具を動かしますので無駄が無いというか・・いやぁ〜素晴らしいです。お芝居をはじめて観るひとたちにもとっつきやすい演出になっています。阿部海太郎さんの音楽が今回はとてもオーソドックス。さりげなくてとてもいいです。
 
私はオープニングから心を持っていかれました。ヘンリー四世らの登場です。すごい重厚感。一気に私はイングランドの王室へ。そこで国王がハル王子の愚痴を言います(笑)パーシー(息子と同じ名前のヘンリー・パーシー(ホットスパー))と比べるところからはじまります。
つづいてその噂の皇太子ハルとフォルスタッフの登場。その場面の楽しいことったらもう・・(舞台の奥も使って奥行きをもたせている美術。絶対おーっと思いますよ)はるか遠くからはじけるように走ってくるハル王子、そのあとをフォルスタッフがモタモタ追いかけてきて・・そしてきゃっきゃと恋人同士のようにじゃれあって・・そこから私はニコニコしっぱなしの一幕でした。
 
松坂桃李くん、とーってもよかったです。実はここまで期待していませんでした(ごめんなさい)。一回だけ噛んじゃったし、もっと自分のものに出来るようになるはずと思ったけれど、滑舌もよく聞き取りやすい声です。ぶれてない。膨大なセリフ量と出番の多さ、楽しい場面も戦場での場面(殺陣もなかなか。二刀流がステキ)も切ない場面も立派に演じていました。初めての蜷川さんのしごき、どれだけ大変だったことか・・。顔が小さくて背が高いのね。姿勢が良いので立ち姿がきれいで王子様の品格を感じましたし、とても美しかったです。いたずらっ子の面もいっぱい楽しめます。まだはじまったばかり、観客を前に演じる日々によりもっともっと良くなっていくでしょうね!ちょっとネタバレしちゃおうかなぁ・・ある場面で最前列センターあたりの人、美味し過ぎますよーーー。
私はE列(4列目)のセンターだったので、王様だとか王子さまだとかがしょっちゅう目の前にいらして・・クラッククラしましたもん。
 
   ヘンリー五世のこととかランカスター公ジョンのこととかにもふれたいので後日追記します。
   松岡和子さん訳のヘンリー四世が届いたら(4/12に発送済み)アドリブ?と思うような台詞チェックしよ〜。
 
(追記)ちょっと、さいたまネクスト・シアターのふたりにふれます。
一幕後半:ノーサンバランド伯ヘンリー・パーシー・ホットスパー父子の反乱(父は初代ノーサンバランド伯ヘンリー・パーシー。ああ、まぎらわしいね)。パーシー演じる湘南スター☆星智也さんアキレウスばりに大活躍です。ハル王子に殺されてしまいますが、戦士としての評判が高く国王からも一目置かれていました。サロメや日の浦姫での役は見た目に特徴あったので今回ひさしぶりにお顔をバッチリ拝見できました。奥方(冨樫真さん)とのやりとりがおもしろかった。
同じく反乱軍の一員であるモーティマー卿(新川將人さん)のウェールズ語しか話せない奥方役(辻萬長さん演じるオーウェン・グレンダワーの娘)にさいたまネクスト・シアターの土井睦月子ちゃん!ウェールズ語がわからないモーティマー卿と英語がわからない奥方。こちらの夫婦もおもしろかったです。睦月子ちゃんのウェールズ語での歌もよかったです。
そしてヘンリー四世の三男・ランカスター公ジョン役である矢野聖人くんの怪我で今回大抜擢された白川大(まさる)くん、がんばっていました。2012年にさいたまネクスト・シアターの団員になったばかり。目がいいね。とても緊張してたね・・オイディプス王のときにお話したことはなかったのですが、私まで緊張してしまいました(近所のおばさんのよう。笑)10日しかお稽古期間がなかったようです。いつまで代役として立つかわかりませんが「堂々と演じてね」「チャンスだからね」と激励してきました。そうそう・・(シンベリンのときみたいに)大きな赤月をバックに斜めに行列を作って歩いてくる場面で落ちてくる赤い薔薇の一輪がジョンの髪に・・白川くん笑いそうになっちゃったそうです。私は笑っちゃったよ。応援していますからね!矢野くんを悔しがらせるくらいがんばってね。
そして矢野くんも観に来ていました。出るはずだった舞台に立てず辛く悔しいだろうと思います。2回も遭遇(一度はトイレ待ちのとき。笑)「出られるように、早く治るといいね。後半観にくるからね」と声をかけたら「がんばります」って力強く応えてくれました。骨折じゃなくてよかったね。
 
 フォルスタッフと小姓(Adolph Schroedter画。1841年)
フォルスタッフの小姓役はダブルキャスト。今日は亜蓮くんでした。愛らしかった〜〜。来星くんも観たかったな〜。