朝日夕刊に文学座『リア王』劇評(大笹吉雄さん)。『プロデュース公演が増えてさまざまな組み合わせの「リア王」がある中、今度のそれの大きな特色は劇団制のプラス面がよく出ていることだ。ことにリアを中心とする道化(金内喜久夫)と家臣のケント(外山誠二)とグロスター(坂口芳貞)の関係が自然かつ濃密で、劇中のつながりと劇団での俳優としてのあり方がダブって見える。わけてもケントの忠勤ぶりが、リアをリアたらしめている。』『それらしい世代の俳優をそろえられるのも長い歴史を持つ劇団の強みで、さしずめ若いエドマンドの木場允視やコーディリアの岡崎加奈らが、その恩恵に浴していよう。滑舌にやや難のある江守だが、死んだコーディリアを抱いて、もう帰って来ないと嘆く大詰めのセリフの、5回繰り返される「二度と」という言い方に心を揺すぶられる。』
毎日新聞夕刊に「プルートゥ PLUTO」出演中の森山未來くんのインタビュー(木村光則さん)。『「今回はしっかりしたテキストがあるので、入り口と出口は決まっている。その途中をどう動かし、どう見せるかは演出家と演じ手次第。人はどうしても言語に偏りがちだけど、体の動きを見るだけで言葉が浮き上がることも。そういう“言語”をどう用いるか、いろいろ試していきたい」とイメージを語る。』」