大塚の萬劇場へ。初めての劇場。中野にある小劇場に似ている。
「ここなら死ねる、そう思いたくて 生きている。」
面白かった。任侠映画は多いけれど、演劇の任侠モノはほとんど観たことがない。つかこうへいさんのと岩松さんの『シダの群れ』くらいかな。
まんまヤクザの話。その世界のことはよくわからないけれど、ハードボイルドでした。
ピウス企画『WHEREABOUTS』おもしろかったです。井上裕朗さんの英晶(はなぶさ あきら)の見事なインテリヤクザっぷり。前半の演出も面白くて、話し方からしてきっと悪い人だろうと思いながらもワクワクして観てました。花山灯さんがみんな(*)のWHEREABOUTSのよう・・。
(*)英晶のいる宮壱組(竹本組の上部団体)ではなくこの舞台の主人公・黒瀬がいる竹本組。居酒屋の2階が事務所。亡くなった竹本組初代組長の愛人で居酒屋の女将・花山灯役の石村みかさん綺麗だったなぁ〜。
個性的なキャストの方々、それが見事に役にはまっていました。
作・演出= 今城文恵(浮世企画)
【出演者・シングルキャスト】増田裕生 結城洋平 田中しげ美 井上裕朗 伊藤えみ 石村みか 鈴木歩己 板倉武志(犬と串) 萩尾圭志 前田悟 篠原功(演劇集団SINK) 和興
【出演者・ダブルキャスト】 船戸慎士(Studio Life)…Aチーム 山口篤司…Bチーム
あらすじ
「仕事も恋人もできず悶々と東京生活を送っているフリーライターの木津(結城洋平)は、故郷の街で十数年ぶりに幼馴染の黒瀬(増田裕生)に再会する(*)。辺り一帯を仕切る指定暴力団の下部組織・竹本組の黒瀬に取材しにやってきた木津だが、金も人もない竹本組から出てくるのは辛気臭い話ばかり。そんなある日、竹本組馴染みの店の女将が理不尽な嫌がらせを受けたことに黒瀬の舎弟がキレて暴れ、竹本組はより街から排除されていく。黒瀬は舎弟をかばうが、次第に組の者との溝が明らかになり・・・どこにも居場所がない、それでもなけなしのプライドにかける男たちがもつれあって辿り着く先は。本当に強いのは、正しいのは、誰?」
(*)黒瀬に再会は、やっともらった仕事 ヤクザを取材して記事にする のためだった。
「こういうことは、客観的な視点を抜きにした、かなり自己満足的なアレなのだけれど、今日の大千秋楽は、やるべきことやりたいことのバランス、稽古から本番への道のりを踏まえると、僕の中の歴代ベストアクトのひとつであったと、自分で感じられました。いい旅路を辿ったのだろうなと嬉しかった。」と裕朗さんのTweet。