ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

文学座 本公演『一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~』★★★★★

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新宿サザンシアターにて文学座 本公演『一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~』観劇。
素晴らしい舞台でした。
たいした情報なしで観て良かった。
胸が締め付けられるくらい苦しくなるし、なかなかしんどい… でもとても良いので、沢山の人に観てもらいたい!

誰も悪くない。なのに戦争に巻き込まれ、変わってしまう。戦争が奪ったものは大きい。

一銭陶貨はその戦争がなかったら作られることはなかったのだけれど(結局生産はされず)

足が不自由なため戦争に行けず、出来の良い兄と比べられ才能もなく役に立たないと言われていた弟の一念発起を秋代と同じ気持ちになり応援したくなる。

才能への嫉妬。兄弟って一番近くにいる嫉妬の対象だし、めんどくさい存在だけど、やっぱりいいなぁ。繋がっていると思う(私は一人っ子なのでわからないけれど)。

お上にさんざん振り回され、結局世に出ることのなかった「一銭陶貨」。サブタイトルの七億分の一の意味もわかりました。

亀ちゃん、凄すぎて… 振り幅大きい…劇場を飲み込む存在感。戦争に行く和雄のシーンの際立つ美しさが悲しい。傷痍軍人となり帰還した和雄のある告白が切なくて、寂しい。

冬の亀田佳明さまと成河くんの共演、「とんでもないもの見せられそうだよー」って思わずにいられない。

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亀ちゃんの弟役の奥田一平くん。 彼の昭二と平体まひろちゃんの秋代を応援しながら観てました。 ふたりとても良いです〜。奥山美代子さん演じるお母さんも、というか全員良いです〜

初日なのでこれくらいにしますが、是非観ていただきたい!奇をてらった作品ではないけれど、とても上質の舞台が観られます。休憩ありの約2時間30分。公演は10月27日まで。

鵜澤秀行 / 中村彰男高橋ひろし / 亀田佳明 / 奥田一平 / 奥山美代子 / 吉野実紗 / 平体まひろ

作:佃 典彦 演出:松本祐子

美術:杉山 至 照明:賀澤礼子 音響:今西 工 衣裳:宮本宣子 
演出補:的早孝起 舞台監督:岡野浩之 制作:白田 聡、最首志麻子

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あらすじ

「昭和19年、愛知県瀬戸。加藤家は代々、陶芸家の家系で瀬戸の町では一目置かれた存在である。加藤嘉男は一流陶芸家でかつては瀬戸の赤鬼と称される程の才能の持ち主だったが、今はただの酒好きで妻のトヨには全く頭が上がらない。
この家には二人の息子がいる。長男の和雄は陶芸の才能豊かで学校でも優等生、しかし今は戦地に赴いている。一方、次男の昭二は幼い時の事故がもとで足が不自由、陶芸の才能にも乏しく、徴兵不合格の身でお国のためにもならない役立たずである。
そしてもう一人、三年前からここでお手伝いさんとして働いている秋代。賢くはないが、前向きなのが取り柄の娘である。
戦況が厳しくなり、陶芸の窯の燃料の石炭にも不足し、瀬戸の職人の中には代用品として、陶製の手榴弾を作り始める者もあらわれる。トヨは大事な長男を奪い、瀬戸の職人の仕事も奪いつつある戦争のことを憎んでいる。そんな時、陶器会社の井上がある報せを持って来た。 金属不足を補うために大蔵省は金属貨幣に替えて陶器貨幣を発行することを決定、有田、瀬戸が製造地として選定されたというのだ。話を持ってきた井上も、割れない陶器のお金を作ることの難しさは重々承知しているが、上の決定には逆らえないので、加藤家に話を通そうとしたのだ。 しかし、トヨは「何がお国のためだ!」と猛反対。嘉男も、そもそも技術的に無理だと主張する。ところが、その話を聞いていた昭二は違った。
「これを成功させたら兄貴を見返すことが出来る」昭二は今までの鬱積の全てを陶貨作りにぶつけようとするが…。」

natalie.mu

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