1回目magnoliarida.hatenablog.com
今日も加賀さん(立ち食い蕎麦屋さん)でお蕎麦いただたいてから2回目で見納めの2022シリーズ「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話...の物語」Vol.1『アンチポデス』観劇。C列(最前列)でした!亀ちゃんアダムが前に立つたびにドキドキした〜。アダムのお話にも引き込まれた〜。
2回目なので一人ひとりの細かな表情を見ることができた。この舞台、話している人ではなくそれを聞いている人たちの表情にゾッとするし、嫌悪するし、共感もありました。
“テレビドラマシリーズを作るために、契約で雇われているライターたち”が「怪物級のものがたり」を作るように集められたので、もっと違う「ものがたり」を話すと思っていたら、聞く方にはセクハラな体験話が始まり(お酒入っていません!)多分、チーム・サンディのやり方を知っているダニーM1とデイヴらのブレインストーミングでは恒例なのでしょう…アダムは2番目に指名され話しましたが、お話するのをパスしずっと怪訝な顔を見せているダニーM2に気づいたリーダーのサンディのダニーM2を見る顔が怖い怖ーい。サンディ白井晃さん、怖いです。ずっと睨んでいた。彼らの話に困惑するダニーM2とエレノアとアダムはその度に不快感を目配せしていたけれどサンディは気づいていなかったと思う(観客の多くもきっとここ)。
途中から興味深い神話や時間軸や話になると、それに興味を示すのがエレノアとアダムだけ、ダニーM2のステキな夫婦のものがたりを聞くのはエレノアだけという事態。そして、その話をしたダニーM2は外されてしまう。前のチームにもサンディに煙たがれて外された女性がいたことが彼らの会話でわかるのもとても怖い。気に入らないものは排除される=新しい人材を集める意味があるのか…。
だけど、何ヶ月も(サンディとサラとダニーM2以外部屋から一歩も出ないけれど日にちが変わる演出。繊細な照明と、出社するサンディと、ランチの注文を取りにくるサラでわかる。楽しい)経過し、リーダーのサンディは家庭の事情で来ないし、日に日に疲弊していく6人。
結局、「ものがたり」の口火を切るのはアダム。アダムが亀ちゃんだから、思いついたように語る声にリアルにワクワクしちゃう。←このアダム『タージマハルの衛兵』の夢を語るバーブルのイメージです。
改めて最初から観ると、ドワーフやトロール、キュクロプスやマンティコアなど、序盤でそれぞれが出す妖精や怪物の説明(ものがたり)が後半の会話とリンクしていたり、そういえばエレノアの家族の話もリンクしてたんだなぁと。
あ、いちばん長生きする動物は〜の質問にアダム亀ちゃんが「亀🐢」と答えるところ、オリジナルの戯曲でもアダムが答えるのかな。クジラと、なんとか貝の方が長生き。貝って長寿なのね。
ラスト、4~5ヵ月経ったであろう会議室の外は多分ハリケーンなのか(サンディの家がひとつ崩れたとか・・お金持ちなので別宅あり)、多分みんな早めに帰宅したその翌朝、エレノアが家で見つけたと持ってきた「子どもの頃の宝箱」の中にあった子どものエレノアが書いた(ママが代筆)「ものがたり」がいくつか読まれて、それがとても率直で自由で、こねくり回したり、「誰かがが喜ぶから」というものではない。それが読まれ、
「はい、おしまい」で終わる。このラストがとても良かった。「ものがたり」を生み出すことの楽しさが蘇った感じ。
最後までIDがもらえず数ヶ月お給料未払いのジョッシュや、最初はサラみたいな雑用担当でこのプロジェクトで書紀になったブライアンだけど彼はどこかダニーM 1とデイヴとは違う不思議な存在で癒し系でした。
【追記・その明日の今日ですが、】発売時間とっくに過ぎていたので絶対ないだろうと思っていたZ席(当日売り出される1,650円のバルコニー席です。)が買えたので、ラストアンチポデス行ってきます。
←サンディ
もう一度言う。俺たちは何でもできる。――
終わってから見る。