観劇前にマクドナルドへ。加賀は次回に。
新国立劇場小劇場にてフルオーディション Vol.6『東京ローズ Tokyo Rose』観劇。D1列。予定上演時間:第一幕:1時間10分 休憩:15分 第ニ幕:1時間5分
初日の12月7日から1週間経つので、多分とても成熟していたのでは…。開幕の頃に観た友人から聞いていた主人公を6人に分けたことでぶつ切り感があったというのは解消され(たと思う。気にならなかったから)顔もタイプも歌声も違うローズですが、しっかり東京ローズと呼ばれた強い芯のある女性という軸があり1本通した物語になっていました。
Aアイバ山本咲希→Bアイバ鈴木瑛美子→Cアイバ原田真絢→Dアイバ飯野めぐみ→Eアイバシルビア・グラブ→Fアイバ森 加織
当事者ではないけれど、戦争、戦争による移民の問題が前より身近になってしまった今、もうすぐ来るクリスマスを家族で迎えたかっただろう普通に暮らしていた人たち、サンタさんにプレゼントをお願いしていただろう子どもたち、未来、夢に向かって生きていた若者たちに、突然起こる、今だからこそ多くの人たちに…できれば戦火の人たちにも…届けたい物語。
アイバ・トグリ・ダキノ(戸栗郁子)は1916年にアメリカで、「ルーツ」に思い入れのある移民の両親から生まれ育った日系二世であり、心はアメリカ人なのに太平洋戦争が開戦したためアメリカと日本に「アイデンティティ」を引き裂かれてしまう。
「第二次世界大戦時、米兵の士気を失わせるために日本が放送したラジオ番組「ゼロ・アワー」。“東京ローズ”と呼ばれ親しまれた同番組の女性アナウンサーの1人として、日系二世のアイバ・トグリ(戸栗郁子)は、戦後、国家反逆罪で起訴される──。」
東京ローズは決して特別な一人ではない。(太平洋にいたアメリカのGⅠたちがつけた「東京ローズ」というニックネームで呼ばれた女性アナウンサーが実際に複数いたという意味ではなく。)
ということで6人が主人公を演じて繋いでいく演出にオーディション企画の匿名性がとても生かされていると思ったわけです。シルビア・グラブさんは私でも何度も観ている方でしたが、他のキャストの方に馴染みがなく(飯野めぐみさんと原田真絢さんは観ていてもミュージカルのメイクでしたから)「あの女優さんだ」とすぐにお顔がわからないという匿名性=誰にでも起こること。
多くの登場人物のなかでコリンズ弁護士がいつもアイバを見守っていたのが印象的でした。コリンズの役は森加織さん。
演奏のこと。入ってまず席に座ると法廷のような美術が見えて、2階にミュージシャンの方々が準備している様子が見えます。物語が始まるとセットが少し変わり見えなくなるのですが、せっかく生演奏なのにそれがわからない演出だと少しストレス感じるので演奏していることがわかるのもとても嬉しかった。
たくさんの役を演じているかがわかるキャスト表(無料のコピー)🌹🌹🌹🌹🌹
STORYなど「Who is Tokyo Rose?」↓「東京ローズ」を観る前に
明日以降にパンフレット読んでまた書きます。音楽と歌が、それはもう素晴らしかったから感想続きます。(多分)
そうそう…パンフレットの充実ぶりがすごいです。長野慶太さんの「東京ローズとは」の最後、FBIのWebサイトに今でも国家反逆罪の有罪が確定した元囚人としてアイバの写真が載っていて、そこに「冤罪」の記述がないと知りショック😨。
GHQが逮捕状もなくアイバを逮捕して追い詰めた結果の… 魔女狩りだったのに。
そして6人の歌と楽曲が素晴らしいのです。ミュージカルってあまり観ないけれど、何言ってるかわからない、歌詞が伝わってこないものもあるわけで… そこはオーディション企画!全員のソロパートの強さ、コーラスの美しさ、内容がちゃんと伝わってきました。
ミュージカルって誰かが歌い終わるたびに拍手が起こり物語いったん切れるのが苦手だけど、俊太郎くん演出は今回も最初と休憩前と最後の曲だけくらいに拍手のタイミングがあり物語が途切れないのも良いわー。
これまでのフルオーディションのポスターとカフェ。