オセローを観るのは2016年の華のん企画（河内大和さんがオセロー）ぶり。今年は文学座のオセローもあるし、楽しみでした。
久しぶりのこまばアゴラ劇場（2021年の福島三部作以来）にて、はじめての滋企画『OTHELLO』観劇。天才ニシサトシ（西悟志）さんの演出を見逃したくなくて。
（Photo by Nishi Yasuhiroさん）
楽しくてオリジナリティがあってシェイクスピアさんもきっと笑っちゃうオセロー。デズデモーナとイアゴーを一人が演じる斬新さにびっくり。2時間なのにヴェニスの女たちの噂話から背景や人間関係がわかるのは話を知っていたからかもだけど。
ラストの数分間のオセローとデズデモーナの場面（ダンス）が美しくて涙が…
椅子を使った演出や振付けが効いていました。
木ノ下歌舞伎やモダンスイマーズでお馴染みの伊東沙保さん最高すぎました。もちろん全員最高でした。
（Photo by Nishi Yasuhiroさん）
以上とりいそぎ、ポストしたものだけ。はい、胸アツでした。かっこよかったです。
配役：オセロー…佐藤滋（青年団）、イアゴー／デスデモーナ…伊東沙保
ロダリーゴー（＋副官キャシオー）…永井茉梨奈、ロダリーゴー（＋侍女エミリア）…中川友香、ロダリーゴー（＋娼婦ビアンカ）…佐藤友
（Photo by Nishi Yasuhiroさん）
作：ウィリアム・シェイクスピア（松岡和子訳による）演出：ニシサトシ
照明：岩城保 音響：島貫聡 舞台美術：香坂奈奈 振付：枝見衣利子 舞台監督：守山真利恵 宣伝美術：西泰宏（うさぎストライプ） 相談：朝比奈竜生 制作：河野遥（ヌトミック）
【戯曲『オセロー』の強くて単純な話】「地中海の海洋都市国家ヴェニス（ベネチア）のムーア⼈将軍オセローが、「嫉妬」（＝“green-eyed monster”・緑の⽬の怪物）に狂わされて、愛する妻デズデモーナを殺す。密かに彼を憎む部下イアゴーに策略を弄されて。「でっちあげられた浮気」の動かぬ証拠となったのは盗まれた一枚のハンカチ。それは夫から最愛の妻への最初の贈り物だった。愛し合う⼆⼈は、いかにして殺し殺されたか？」
✨佐藤滋が仲間と歩んだ滋企画「OTHELLO」開幕「大好きなアゴラ劇場で、お待ちしています」（舞台写真 / コメントあり）
2月5日(月)19:00の公演準備中に出演者のお一人が負傷したため中止に。6日(火)より一部演出を変更して公演を再開（その旨メールもいただきました）。
昨日ご予約いただいていた方々、大変申し訳ありませんでした。出演者の怪我も回復に向かっております。段取りを少し変更して、今日6日(火)から再開予定です。
— 佐藤滋 (@18_shigeru) 2024年2月5日
たくさんの温かい応援、本当にありがとうございます。
7日(水)18:00に、追加公演を行うこととなりました。 https://t.co/UYGLYFfQge
今夜の上演中止、致し方なくそう判断しました。観れなくなった方々、本当に心苦しく申し訳ありません。
— ニシ🍇 (@nishi_satoshi) 2024年2月5日
多少手直しはせざるを得ないながら公演は再開します。
振替日として、2/7楽日の夜公演（18時開演）が追加になりました。今回もう日程的に難しい、、と思っていた方々もあらためてご検討ください。 https://t.co/0m5aUWeYEU
ニシサトシ氏の「演出ノート」を掲載
［5－2］「決定的な悲劇の起こる最終場。殺人の場面。泣きながらも妻の不貞を疑わないオセローに対して、デズデモーナは「自分の冒険はここまでか」と悟る。勇敢な女性たちがぶつかって来た〈ガラスの天井〉に想いが及ぶ。絶望から、深い深いため息を一つつく。でも泣かない。息を吐き切った後、顔を上げて、男の顔を凝視する。二人見つめる、劇冒頭の図。1分。ひと思いにわっと襲いかかるオセロー。身をかわすデズデモーナ。曲、「プラスティック・ラブ」再び。音が割れるような大音量のなか、人形劇文楽の心中物の心中場面のような。人間が懸命に殺し殺される「殺害」の場。
襲う。躱わす。激情に駆られる。醒めた目で見つめる。過去が混じる。「幸福の絶頂」であったキプロス上陸の再会のように見つめ合う。抱き合う。凝視する。襲う。躱わす。醒めた目で見る。見つめ合う。抱き合う。凝視する。何度も何度も同じ動きを繰り返す。息が上がる。遂に男は枕を女の顔に押し当てる。ジタバタする。男は泣きながら息を塞ぐ。女は動きを止める。暗転。」
ラストはこの時から決まっていたのね。（2023.8.23）にニシさんが書いたこの演出ノートから進化した舞台を目撃できた幸せに改めて酔うわーーー。
皆さまが稽古場から見た空ですね。
wits『マクベス〜The tragedy of Mr.&Mrs.Macbeth』両国シアターΧの前にこまばアゴラで観てからもう８年なんですね。
（wits「マクベス」の）成河くん「ニシサトシ＠滋企画」
滋企画、来年は『ガラスの動物園』ですって。
ぜったい観たい。2025年３月。演出は額田大志さん（ヌトミック）。
中村仲蔵が！
【2月8日追記】伊東沙保さんよりhttps://x.com/sahoito/status/1755453459397267870?s=46
【2月9日追記】
「一幕三場の長台詞は、松岡さん訳、そして英語の原文とにらめっこしながら、サトチャンと、みんなと一緒に時間をかけて立ち上げたものです。」https://x.com/18_shigeru/status/1755714286813655242?s=46
「やればやるほどすべてはシェイクスピアに書かれてあった、という気持ちです。俳優たちもそう思ってると思います。」https://x.com/nishi_satoshi/status/1755525150827839503?s=46
https://x.com/nishi_satoshi/status/1755833785508315581?s=46
沙保さん https://x.com/sahoito/status/1755797574538404319?s=46
【ニシさんのX また追記】千秋楽をご覧になった松岡和子先生が「「素敵だった、シェイクスピアも喜ぶと思う！」「台詞をこう言って欲しかった、という今まで一番のデズデモーナ」との言葉。〜」https://x.com/nishi_satoshi/status/1755847298066829758?s=46
余韻がおさまりません。
