『中村仲蔵～歌舞伎王国下剋上異聞～』２回目★★★★★ - ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

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Brillia HALLにて２回目の『中村仲蔵～歌舞伎王国下剋上異聞～』観劇。通路すぐ後ろのＰ列（１等席）センター。
「努力と才覚と不屈の精神で道を切り開いた男（中村仲蔵）」藤原竜也の〝にんべんつけただけのことある”仲蔵を観られた幸せを噛み締める夜。竜也くん、ホントに凄い。周りを固める皆さまも凄いから、凄い舞台になっています。楽しいしーー。蓬莱さん凄い！ありがとう😊
前回も言ったけれど今蜷川さん池袋にきっといる。演出蓬莱さんだけど、蜷川さんいる。

そこら中の演劇で蜷川さんを感じることが多いけれど、この作品の蜷川さんオマージュというかリスペクトはかなりもの。稽古で灰皿飛ぶ伝説が取り入れられているのはもちろんだけど、演出の端々に蜷川さんがいて（美術と美術の動かし方、音楽と音楽の使い方もよーー）竜也くんのためにあるようなこの作品（藤原竜也は中村仲蔵なのかと思うくらいに）で蜷川さんも竜也くんも幸せだなーーーー。私の右脳と左脳の両方に蜷川さんが出たり入ったりしていた感じ。（余談だけど、竜也くんがスカウトされたの池袋の東口よね。ほら… ちょっと運命感じちゃう）

蜷川組の廣田高志さんの中村伝九郎の嫌な役を廣田さんがものすごく楽しそうに演じていらっしゃるのよーー。最高に面白い廣田さんの「への字顔」、蜷川さん見てますかーー？

「コン太夫」という奈落にいらっしゃる劇場憑き（この漢字？）のお稲荷さんを演じる池田成志さんは（ちょっと野田秀樹さんっぽい）ストーリーテラー的に楽しませてくれますし〜。中村中蔵（のちの仲蔵）の母・志賀山お俊と酒井新左衛門の母」酒井さきという両極を演じる尾上紫さんの踊りも素敵です。本物ですーー。https://onoe-ryu.com/yukari/

「外郎売り」並ぶクライマックスの一つ。團十郎の引き立てで大出世を遂げた仲蔵は團十郎一座の次回作『仮名手本忠臣蔵』の配役に期待をしたのだけど、三笑は蔵が気に食わず「弁当幕」と揶揄される五段目にしか出ない、全く見せ場のない「斧定九郎」という地味な役を割り当てる。演技を工夫しても全てダメ出し。窮地に追い込まれた仲蔵を救ったのはまたしても市原隼人！というか酒井新左衛門（架空の人物）。仲蔵は死のうとしたその時もなお演じることだけ考えていたことがわかるシーンでした。NHKで放送されたドラマ版（主役・仲蔵：中村勘九郎）『忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵出世階段』で竜也くん「謎の侍」（＝酒井新左衛門）を演じたんですってね。

『仮名手本忠臣蔵』の五段目・斧定九郎 f:id:Magnoliarida:20240221175706j:image