モダン終わり、急いで渋谷へ。神泉から歩こうと思っていたのに急行に乗ってしまった。
シアターコクーンへ。
今日はXB列。
終わりころにもう一回観るし、遅いので、少しだけ。
観客参加型の演出にびっくり。私、森になりましたし、マクベスの首も転がしました。いろいろびっくりです。演じている皆さんも、その演出にまだふっきれていない感じ。(バーナムの森・・と言われたので森だと思いますが、透明傘だと森という感じはしないですね。透明じゃないと観客は舞台が見えないけれど)
キャスト全員ステキでした。「あかいくらやみ」でアレだった斉藤直樹さまですが、今回はしっかりお顔が見れました。中嶋しゅうさん演じるスコットランド王の息子ドナルベイン(長男マルカムは小松和重さん)とてもステキでした。マクベスとの殺陣のシーンは、サービスショットかと思えるほど!レノックスを演じた玉置孝匡さんも、やけにかっこよかった。今まで観たなかでいちばんイケメンなタマキングさんでした。ていうか・・・男性キャストが全員ステキ!いつもはなかなか色気が見られない方にも色気を感じました。衣装は現代のもの(新国立で観た森 新太郎さん演出のエドワード二世を思い出しました)なので、ちょっと役柄がわかりにくいけれどね。というか、階級もわかりませんね。後半に中嶋しゅうさんが着ていらしたコートが欲しいです。
剣に見立てた傘が日本刀のように見える殺陣がかっこよかったです。マクベス堤さんとドナルベイン直樹さんの殺陣の場面は、もっともっと長く観ていたかったです。(←剣(傘)をチャンバラのように見える持ち方にしたのは、急遽変更したとのことでした)
舞台は円形。打ちっぱなしの板の床に六角形の台。(ヒールのかかとがスポッと入ってしまうので、要注意です。私は入りました。笑)
シェイクスピア・テーマパークのアトラクションみたいでした。そんなテーマパークないけど、見せる場面はいくつもありますが、奇をてらった演出に、全体的に少し大味になっている感じ。マクベスでいちばん驚いたのは、ヘカテ。一瞬、お笑いのわたなべなおみさんかと思いました。
そんななか、よこちん(横田栄司)さんの確かさ。セリフを言っている感じがいっさいないのに、よこちんさんが場に立つとそこはシェイクスピアの世界になるんだもの。相変わらず素晴らしかったなぁ。
ラストのマクベス堤さんの表情になんとも言えない哀しさと可笑しさが同居。せつなかった〜。
斉藤直樹さまの後ろで傘を開いたわけで、閉じたとき、斉藤さまが「そうだよ」って感じでニコリとうなずいてくれたから、それだけで満足(^_^)ま、私だけにうなずいたわけではないですが。
(16日追記)
16日の毎日新聞夕刊にマクベス演出の長塚圭史さん(木村光則さん)「3人の魔女の存在が興味深い。人間の転落を見たいという欲望が魔女にあるなら、観客とリンクするのでは」「魔女がいなければ何もできない人が主役になる。中間管理職で、社長まではいかないだろうという人が、『チャンスはあるよ』とささやかれて踊り出す。そんなのが出れば面白い」「マクベスは最終的に魔女の予言と闘うので、マクベス対観客でもある。お客さんも舞台の上にいるようなスリリングで緊張感のある舞台になれば」