青☆組を観るのは2回目?と思っていましたが『パール食堂のマリア』だけでした。726の『こころ』が好きで、脚本を書かれた吉田小夏さんのお名前を知ったのでした。私の中で昭和な感じのものをやる他の劇団とだぶっているのかも・・。
劇場を出たのが22時すぎていたので、帰り道、あまりの寒さにタクシーに乗っちゃったよー。
こまばアゴラ劇場へ。
ロマンチックではなく、さりげないけれど昼メロ系。俳優の近藤芳正さんと吉田小夏さん(10月に青山円形劇場でコラボするらしい)のアフタートークで、稽古のときにストレッチするなどの他に「声を合わせる」というのが入っていて、目から鱗でした。
天井から吊らされたモビールが揺れて、海の底にいるような美術がステキでした。これ、円形劇場とかでやってもいいね。そうすれば奈落を走らずにすみそう・・
『ある日、父が、女を拾ってきました。浜辺を散歩していたら、うっかり拾ってしまったのだと言います。こんな海辺の田舎町ではあっという間に噂になるからと、たしなめましたが、その女、もう、戻れないと言うのです。』
お茶の間が教室になったり、3つの時代が交錯する演出はおもしろく、案外わかりやすいものでした。
行方不明になった娘・冬子の父・正彦は元教師で、その正彦が幼かった頃の学校の先生を演じた渋谷はるかさん(美しいたたずまいが昭和の雰囲気)と、〈正彦の長男で冬子の葬儀のため数年ぶりに故郷に帰ってきた兄・夏雄〉と〈幼かった頃の正彦のお父さん〉の2役の井上裕朗さんが良かったです。
妖艶な女(たち)を拾ってきたヒロオさん、いえ、お父さんが最高に楽しかった。「女は買うか、釣るか、拾うものだ!」ってーー!