『昭和初期の東北地方の寒村を舞台に、人間のむき出しの欲を描いた、真船豊(1902〜77)の戯曲「鼬(いたち)」が、長塚圭史の演出で上演される。人一倍欲が深く、生命力にあふれた女、おとりを、舞台は1年ぶりとなる鈴木京香が演じる。「あかの他人に追っぱらわれたお前が、そんな口きけるかよ!」。芝居の終幕、白石加代子演じる義姉との対決場面の稽古。東北の方言で言い放つ、鈴木のすごみのある声が響いた。』「白石さんの存在の大きさに精神的にも負けまいとすると、どっと疲れるんです」と鈴木。「敵対する存在として、もう少ししっかりしないといけないという緊張感はありますね」』(増田愛子さん)
「ウォーキング・スタッフ「304」劇評(山本健一さん)『和田憲明が蓬莱竜太の初期作「304」を、加筆して演出した。高校の元同級だった4人が、仕事の指示を受けるビルの304号室。演出は若者にピンスポットを当て、行きはぐれ破綻する心理を、リアルに濃密にたたみかける。友情や恋、打算がねじれて表現される。ラップの明るい絶望感がはまる。
「キレイ――神様と待ち合わせした女」に出演する多部ちゃん!『死体回収や小銭稼ぎなど、主役の多部未華子が体を張って演じる。「10年間監禁され、何も知らずに生きてきた純粋な子。赤ちゃんみたいに新しいものを知ったり見たりする驚きや新鮮さを出したい」』『松尾からは「新しいものを見た驚きを野性的に表現してみたら」と助言されたという。「野性的って難しい。常にイメージを心がけています」。初のミュージカル挑戦になる。』(山根由起子さん)
イキウメ新作「新しい祝日」は明日初日。『別世界を構築し日常に持ち込む、従来の作風とはひと味違い、1人の男の半生を走馬灯のように描く。「特別なものではなく、当たり前に世の中を生きていることを見せることで、一つの縛りから解放される」。作・演出の前川知大は、そんな舞台を目指したという。』『クリスマス・キャロル』のような話だとか。(増田愛子さん)
『明日はきっと祝日になる、永遠の祝日に。』 http://www.ikiume.jp/kouengaiyou.html