ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

夕刊 

もう扇田さんの新しい劇評は読めないんだ・・・朝日の夕刊楽しみにしていました。
 朝日夕刊の劇評は「三人吉三」「東海道四谷怪談」 歌舞伎と現代、独自の往還(児玉竜一さん)
東京芸術劇場は木ノ下歌舞伎による「三人吉三」(木ノ下裕一監修・補綴、杉原邦生演出。21日まで)。歌舞伎でも上演しない文里と一重の情話や、初演以来となる地獄の場も復活して5時間超の長丁場。欠損家族に育った精神的な孤児たちの疑似家族と、愛人の死を乗り越えて再生してゆく家族の対照も鮮明に、誰も見たことのない戯曲の姿を掘り起こす快挙である。』『武谷公雄の伝吉の凄み、虎の刺繍のジャンパーに短パン姿の大村わたるの和尚吉三の迷える兄貴ぶり、6役を兼ねる森田真和の怪演。滝沢めぐみや藤井咲有里ら、女優陣もいい。』
東海道四谷怪談」:『装置をほとんど用いず、お岩以外はすべて男優で、リアリズムを異化してみせる。鶴屋南北の文体をいかした台本を、巧く現代語に消化した役者も多いのはいいが、朗読と違って言葉と体は切り離せない。身ぶりや着物を通した身分や人間は、現代なのか江戸なのか。今どきの成人式のような羽織姿、唐突に長い立ち廻り、直助権兵衛の筋を全カットしたことへの弥縫策も、みな中途半端。現代演劇が歌舞伎と刺し違えてきた、数々の戦歴を、知らない観客ならば、面白く感じるだろうか。秋山菜津子のお岩の孤軍奮闘は印象深い。』
 
 「蜜柑とユウウツ―茨木のり子異聞―」の劇評(大笹吉雄さん)。長田育恵作、マキノノゾミ演出。
『詩人の評伝劇だから、もっとも有名だろうと思われる「わたしが一番きれいだったとき」をはじめ、何編かの詩が引用される。時と所を得たその仕方が巧みだと同時に、画家で詩人の葉子(木野花)との会話の中で、要点の詩論が述べられる。』『そのきっかけが、のり子が川崎洋(野添義弘)と組んではじめた詩の同人誌に、谷川俊太郎(岡田達也)を誘い込もうとする場面で、谷川について来た葉子に「女でなければ書けない詩をなぜ書かないの?」と言わせていること。』『これがのり子の死後に、死んでから世に出してほしいと遺言していた「歳月」収載の詩につながる。たとえば「恋唄」のように、それは夫へのラブソングだった。舞台を包む優しい光の、人生賛歌の光源である。』
茨木のり子の詩が好きなので気になっていたのよー。