そんなわけで大遅刻してしまったので、途中からの感想になります。
6月8日が初日。まさにエリザべス朝演劇の衝撃作!というのがわかりました。蜷川さん演出版を観ていないので初『あわれ彼女は娼婦』でした。シェイクスピアと同時代の劇作家ジョン・フォードの作品。
「中世のイタリア、パルマ。勉学に優れ、人格的にも非の打ち所がないと将来を嘱望されるジョヴァンニは、尊敬する老修道士に、類まれな美貌の妹アナベラを女性として愛していると告白し、修道士の忠告も聞かずにアナベラに気持ちを伝えてしまう。愛するがゆえに、ついに道ならぬ恋に身を委ねる二人。兄妹の運命は、いかに......。」
今日は16列。
十字架を象った美術と照明が見事でした。客席についてその血なまぐさい景色に圧倒されました。照明により、幾つかの十字架が真っ赤に染まる。アナベラのドレスの白い裾が赤い薔薇の花びらを舞わす。そしてマリンバの生演奏も素晴らしく、舞台を盛り上げていました。寄り添うというのではなく、すごいのよ。楽譜はなく、ほぼ即興というのだから、臨場感たっぷりです。
「マリンバで作曲と舞台上での演奏を担当しています。楽譜は無いのでほとんど即興です。素晴らしいキャストの迫力に私も緊迫しながらお届けしています」とマリンバ奏者の https://twitter.com/tremoko/status/741188198240387073
宗教や権力の話でもあり、いくらでも深刻にできるお芝居の中、1幕は笑える台詞もあって、入りやすかったわ。美しい舞台。浦井健治ジョヴァンニは狂おしいほど妹を愛していました。言動や心の声はもうストーカーレベル。でもアナベラはしたたかに見えたなぁ。いつの時代も女性はしたたかなのか。
登場人物多いです。最初の方は戯曲読んでおきます(笑)