シアターウエストへ。
今回演出助手をしている井上裕朗さんに入口でチラシの束を渡されて中へ。
今回の座席。シアターウエストのD列(Bが最善で、サイドしかない)。座席が舞台方向を向いていなくて、決して観やすいとは言えなかったけれど。あの椅子が動けばいいのに。次回はG列なので、正面から! 年配の男性のお客様が多かったのも印象的。
先週は平幹二朗さんの、今日は木場さんの、シェイクスピア:*:・( ̄∀ ̄)・:*: しかも小さな劇場で。贅沢な時間です。
「地人会新社『テレーズとローラン』観劇。原作はエミール・ゾラの『テレーズ・ラカン』(映画『アレノ』*を観ていたので、夫カミーユを思うとある人の顔が浮かぶ…(^^;; ローランが描いた肖像画も男前だった)すごく良かったーー。書きたいことツイッターでは足りないので、あとでゆっくり。」と帰りにTweet。
(*『アレノ』も『テレーズ・ラカン』が原作。)
「『テレーズとローラン』原作にはない木場さん演じる元警部マルタンが深くあたたかい声でアルチュール・ランボーの詩を読み、ハムレットとフェードル観てきたと話す。刑事としてのハムレットの見解とかもう!それが二人の犯行の引き金になったのかなぁ。木場さん最高です。
銀粉蝶さんの細やかな表情(目元と口元だけの)手の震えからも目が離せなかった。壮絶でした」
マルタン・オーギュスト・ピニエ元警部が読んだ「夏の青い夕暮れ」から始まるランボーの詩は「感触」だった。堀口大學訳だと「夏の夕ぐれ青い頃」なので訳は違っていたけれど。 全文は覚えていないけれど「風に向かって歩いて行こう」を繰り替えしていたかな。谷さん訳の方が優しい。
季節がマントを脱ぎました。とかなんとか・・という詩は、シャルル・ドルレアンの「Rondeau ロンドー」でいいのかな?Le temps a laissié son manteau
松本大介さんの繊細でドラマチックな陰影が美しい照明、ドアの外もちゃんと存在し、小さな舞台に2階があり奥にキッチンがあった(あるように見えた)長田佳代子さんの美術、伊藤早苗さんの衣裳も素晴らしかったです〜。
面白い構成だった。刑事コロンボのように殺人から始まる構成。と言ってもマルタンが犯人を追い詰めるわけではなく、その日から1年前へ遡ってゆく。右手だけ残っていた水死体
第一場/夏の午後 発見
第二幕/夏の夜 一場の前日
第三幕/冬の夜 半年前(雪の日。マルダン・オーギュスト・ピニエが定年退職)
第四幕/夏の午後 さらに半年前(テレーズがカミーユと結婚して1年)
公式サイト http://www.chijinkaishinsya.com/newproduction.html
『いつも通り、ラカン一家と週に一度のカード遊びをするために、銀細工通りの小さな家を訪れた予審判事・マルタン(木場勝己)は、異様な光景を目の当たりにした。 2人の男女がお互いの腹を刺し合い、死んでいる。近所でも親孝行で評判のおしどり夫婦、テレーズ(奥村佳恵)とローラン(浜田 学)だ。そして溢れる血溜まりの中、椅子に座った1人の婦人が、死体をじっと見つめている。2人の義理の母、ラカン夫人(銀粉蝶)だ。 ラカン夫人は病気のため四肢が動かず、もう長いこと口もきけない。しかし彼女の瞳は大きく見開かれ、何かを告発するような輝きを放っていた──。』
原作:エミール・ゾラ 作・演出:谷 賢一
美術/長田佳代子 照明/松本大介 衣裳/伊藤早苗 音響/加藤 温 演出助手/井上裕朗 舞台監督/福本伸生 製作/渡辺江美
キャスト:
奥村佳恵/テレーズ・ラカン(カミーユ・ラカンの妻)
浜田学/ローラン・ヴァローネ(カミーユの親友でテレーズ・ラカンの愛人)
銀粉蝶/ラカン夫人(シルヴィ・ラカン)
木場勝己/マルダン・オーギュスト・ピニエ ←元警部でラカン夫人の30年来の友人(夫人のことが大好きなんだなぁ。キスしようよしても、はぐらかされちゃう)
「カーテンコール2回はあまり好みでない、と谷賢一さん。でも今日はお客さまの拍手に応え2回。」だそうです〜。https://twitter.com/c_shinsya/status/775674023619375104
萩尾望都さんから木場さんへのお花は「海辺のカフカの時にもあったわ。萩尾望都さん原作の舞台に出演してからか、その前からお知り合いなのかしら?
安田成美さん、瑛太、仲村トオルさんから銀粉蝶さんへ。紺野美沙子さんから劇団へ。どれもセンスが良いアレンジで、じっくり見てしまったわ。
団子3兄弟