ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

GEKISHA NINAGAWA STUDIO公演『2017・待つ』★★★★★ 

与野本町へ。  鴉ぶりのさい芸。
 ビストロやまがペペロネに?以前はなかったリーズナブルなメニューがたくさんありました〜。
 桃ジュースとピザおいしかった!
 NINAGAWA STUDIO(大稽古場)へ。
整理番号が20番台だったので、3段目センターの席へ。
 
「『2017・待つ』観劇。素晴らしいエチュードがオムニバスで。客入れから始まっていた清家さんの一人エチュード、アラバールの「戦場のピクニック」(白川くんを蜷川さんに観てほしかった)、岡田さんと継太さんのエチュードに(T_T) 〜 休憩挟んで〜後半。3時間があっと言う間でした。→」
「→ 『2017・待つ』今回は蜷川スタジオの方々がご自分たちでトンカチトントンして組んだという美術も見事(天井から木も吊ったなんて)観たことのある小道具たちのラストシーン、あの風の声、あの曲、その演出に泣く。彼らの中に蜷川さんが生きていました。とにかく全部おもしろかったです!」
と帰りの電車で感想Tweet。尊晶さんがお芝居しているのも初めて見たわ。楽しそうだったな。
 
兵士役の白川くん、とってもいい役。とってもいい演技してた。後ろから見る場面が多かったんだけど、覚くんに似ているって何度か思ったわ。大先輩の方々との舞台に主役させてもらえてよかったねって、嬉しい思いでいっぱいでした。捕虜役は4期生の高橋英希くん。
 
1&3 「マクベス」「ハムレット」「オセロー」(シェイクスピア 作 小田島雄志 翻訳より)
2 「戦場のピクニック」(アラバール 作 若林 彰 翻訳より)
4 「花飾りも帯もない氷山よ」(清水邦夫 作より)
5 「パパ・ユーアークレイジー」(ウィリアム・サローヤン作 伊丹十三訳)、「終焉」(幸田 文 作)、「俳優小澤栄太郎ー火宅の人」(( 小澤僥謳 作より)
6 「逆に14歳」(前田司郎 作より)
7 「キャベツ」(田丸雅智 作より)
8 「十二人の怒れる男」(レジナルド・ローズ作 GEKISHA NINAGAWA STUDIO翻案)

僕たちの再戦 http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/3868
隅田川ぞい森下にあった「ベニサンピット」、今はもう無くなった劇場です。そこはむかし、染物工場の倉庫でGEKISHA NINAGAWA STUDIOのホームグラウンドでした。僕たちは蜷川幸雄が演出するさまざまなジャンルの作品に参加し上演してきました。でもその中で「ベニサンピット」でのスタジオ公演『待つ』で彼と戦いながら創った作品たちは、僕たちが何故表現のために疾走するのかその理由を考えさせてくれる大切なものとなりました。蜷川が吠えた!!「お前ら、待つをテーマに自分の現在を描く作品を創ってこい!」そうして、『1991・待つ』が立ち上がり、そのシリーズがはじまりました。最後の『待つ』から14年。今再び僕たちが待ち続けたモノ、そして今も待ち続けるモノは何なのか、もう一度闘ってみようと思います。』 

長谷部浩さんの【劇評73】蜷川幸雄の遺産。『2017・待つ』の言葉と身体。http://hasebetheatercritic.blogspot.jp/2017/04/2017.html
「この『待つ』のシリーズは、一九八四年の夏に蜷川が立ち上げた若い世代を中心とする集団によってたびたび上演されている。俳優たちが自分たちで見つけてきたテキストを元にしたエチュードを再構成した作品である。テキストは戯曲とは限らない。小説やエッセイを含む場合もあった。いわば作家の言葉をいかに舞台化するか、俳優自身の能力が厳しく問われる戦場であった。オムニバスである以上、全体としての一貫性は整えにくいが、そのかわりに俳優にとっての言葉、俳優にとっての身体言語を考える契機となるので、私はこのシリーズを好んできた。」
「それぞれにおもしろさがあったが、なにより言葉と身体を、舞台上に根が生えたように成立させる俳優を、蜷川は育てたのだと思った。「待つ」が頻繁に上演されていた1990年代のはじめと比べれば、当時から出ている俳優には若さはない。むきだしの野心もない。そのかわりに、言葉を踏みしめ、身体を舞台のために投企する、まっとうな俳優がいた。まぎれもなく蜷川幸雄の遺産が、ここにある。